RPGツクールDS/ソフトウェア ■制作や容量に関する基礎 (更新:2010/06/06) これから制作を始めると言う方に見て欲しい情報を公開しています。 ☆のこり容量について 『RPGツクールDS』には、 作品を作るための「のこり容量」と言う物があります。 例えば、町の人を作ったり、宝箱を作ったり、 ダンジョンマップを作ったりしますと、 こののこり容量が徐々に減っていきます。 作品の制作は、こののこり容量の範囲内で作る必要があります。 ☆2種類の容量モード 『RPGツクールDS』には、 「Full」と「DP」の2種類の容量モードがあります。
制作開始時は、DPモードにしておけば、『RPGツクールDS』を持っていない方でも、 ワイヤレス通信で作品を渡す事ができるので便利です。 どうしても容量が足りない時には、あとからFullモードに変える事もできます。 ※文章設定が多い(使用素材が少ない)などによって、 DPモードからFullモードにする事で、逆に容量が少なくなる事もあります。 ☆のこり容量は大事に使おう! のこり容量は、マップの新規作成やマップイベントの設定を行うと減りますが、 細かく言えば、イベントコマンドを1つ増やしたり、 表示する文字数を1〜2文字増やすだけでものこり容量は減っていきます。 無計画にのこり容量を消費していきますと、最後の方でのこり容量が足りなくなり、 予定していたエンディングが作れなくなったり、 せっかく作った街やダンジョンのマップをマップごと削除するような状況になる事があります。 場合によっては、初めから作り直すくらいの手直しが必要になる事もあります。 旅の途中に登場する「休憩用の街(ストーリーに関わる重要なイベントが無い街)」などは、 小さいマップに最低限の建物のみを設定しておき、 エンディングまで完成した後に容量が余ったら、拡張(大きいマップに変更して建物を増やす)、 またはマップを削除して一からマップを作り直すなどをして、 当初考えていた街のマップを作れば良いでしょう。 長編の作品や謎解き重視の作品を制作する場合は、 まず「A→B→C」と特に必要なイベントを先に設定しておき、後で容量が余ったら、 「A→D→E→B→F→C」と途中のイベントを追加する形で設定すれば、 エンディングまで完成する確率が上がります。 「エンディングの制作」と言っても、別に制作の最後に行う必要はありません。 制作の序盤や中盤に、エンディングを作ってしまう制作方法を有効的です。 特にDPモードの場合は、先にエンディングを作った方が良いでしょう。 オマケイベントなどのストーリーには関係の無いイベントは、 エンディングまで完成した後に作りましょう。 ※オマケイベントの制作は中々楽しいので、つい凝ってしまい、容量を使い過ぎたり、 中々本編の制作へ戻れず、結局制作中断などの状況に陥る事があります。 オマケイベントの制作は、エンディングまで完成したあとの「お楽しみ」として、 取って置きましょう。 ☆短編作品の制作が基本! この『RPGツクールDS』は、作品が制作できる容量が限られていますので、 Fullモードの制作でも、基本的に短編作品の制作を推奨します。 特にRPGツクールの制作が初めての方は、 30分くらいでクリアできる作品から作り始めると良いでしょう。 『RPGツクールDS』の仕様がよく分からず、 初めから長めの作品を作ろうとしますと、最後まで完成しない事(制作中断)がよくあります。 制作が中断する主な原因は、以下の通りです。 ・のこり容量が不足。(あとから無駄な部分を削るのが難しい。または削るのが面倒) ・テストプレー(戦闘バランスの調整)に時間がかかり過ぎる。 ・制作意欲の喪失。(制作に飽きた。もっと作りたい作品ネタを思いついたなど) 短編作品の制作のメリットは、以下のようなものが考えられます。 ・のこり容量が不足するリスクが少ない。 もしものこり容量が不足しても、無駄な部分を削る作業が楽。 ・制作時間が短く、挫折しにくい。(完成する確率が高い) ・戦闘バランスの調整(敵キャラ、主人公、装備品の設定)が楽。 ・初めからエンディングまでの通しでのテストプレーが楽。 またクリア時間が短いので第三者のプレー時間も短い。(テストプレーも頼みやすい) 実際に作品を作ってみますと、 「街を1つ作るだけでも、これだけののこり容量と制作時間を消費するのか〜」 などが分かります。 ※DPモードの場合、作り方によっては、1つの街を作っただけで、 容量を全て使い果たしてしまう可能性があります。 ☆制作アドバイス 制作アドバイスを見る事ができます。 ■道しるべ 制作者は次に行く場所を知っていますが、 作品をプレーしてくれる方は、次に行く場所を知りません。 ゲームの進行をスムーズに行うためには、 「次はどこへ行くのか」 「次は何をするのか」 をちゃんと伝えるイベントを置きましょう。 例えば町から出るために「裏口のカギ」が必要な場合、 「町のどこかにカギが落ちている」と言った設定だけでは、 カギを見つけるのは難しいでしょう。 そこで「カギの場所まで導くイベント」を設定します。 ▼設定例 町の裏口の扉を調べる:「カギがかかっているようだ…。」 ↓ 裏口の近くの人と話す:「その裏口は、町長のみが出入りできるんだ。」 ↓ 町長と話す:「裏口のカギは息子が無くしたようで…。困ったものだ。」 ↓ 町長の息子と話す:「ボクは家の前の木でいつも遊んでいるんだよ。」 ↓ 木の辺りを探すとカギが見つかる。 最後のカギを探す所では、 出来る限り狭い範囲で見つかるようにした方が良いでしょう。 何十マスも調べないと見つからないような設定は見直した方が良いです。 ■戦闘バランス 一般的に最適な装備品、最適なレベルよりも、1段階落とした状態でも、 十分に先へ進めるくらいの戦闘バランスがベストだと言われています。 ダンジョン内では、最短ルートを知らない方が作品をプレーしますので、 少し寄り道して進んでも、十分に先へ進めるくらいの戦闘バランスが望ましいです。 レベル上げやお金集め(装備品の購入)による「先へ進まない戦闘」が多い場合は、 戦闘バランスを見直した方が良いでしょう。 また弱すぎる敵が出続けるような「無意味な戦闘」が多い場合も、 戦闘バランス(出現バランス)を見直した方が良いでしょう。 短編の作品では、初めからレベルを高くしておき、 レベルアップをあまり行わずに、武器や防具を変えて主人公を強くするようにしたり、 逆に武器や防具の数を少なくしたり、装備を固定にしたりして、 レベルアップを重視して主人公を強くするような設定にしますと、 戦闘バランスが取りやすくなります。 ■急に強い敵が出てくるのは禁物! マップ上に明らかに「あいつはボスキャラだな」と分かるイベントを置いている場合は、 事前に回復やセーブなどの戦闘準備を行う余裕があります。 しかし、いきなりボスキャラ(強い敵)が登場する設定を行いますと、 回復やセーブが不十分な状態でボスキャラ(強い敵)と戦う事となり、 不満が残る敗北になる可能性があります。 ボスキャラ以外でも、例えば、 ゲームの後半で使うダンジョンにゲームの前半から入れるようにしている場合、 ダンジョン内はゲームの後半の主人公の強さに合わせて、強い敵を設定していると思います。 この強い敵のダンジョンに、前半の弱い主人公が入れば、 当然ながらパーティは全滅などの深刻な状況に陥るでしょう。 制作者としては、強い敵が出る事が分かっているので、 不必要にダンジョンへ入る事は無いと思いますが、 何も知らないプレーヤーの場合、つい入ってしまい、思わぬ敗北になるでしょう。 たまにこのような設定を第三者から注意されて、制作者が、 「ダンジョンに入ってすぐに全滅するんだから、今行く所では無いと言う事は分かるだろう」 などと言う事があります。 しかしこのような設定は、プレーヤーにとっては大きな失望に繋がり、 ゲームを中断してしまう原因に繋がります。 「全滅したら、またやり直せば良い」などの甘い考え方は捨てましょう。 今回のような「急に敵が強くなるダンジョン」を設定する時には、 扉などを設置して、不必要にダンジョン内へ入れないようにしたり、 「ダンジョン内は敵が強いから入るな」と書かれた看板などを設置する事が望ましいです。 ■テストプレー 『RPGツクールDS』には、テストプレーモードが付いています。 このテストプレーモードをうまく活用して、 定期的にテストプレーを実行した方が良いでしょう。 作品を公開する前には、必ず初めからエンディングまでの通しでプレーしてください。 もちろん最初から主人公のレベルを上げたり、所持金を大量に増やしたりはせずに、 公開される時の状態でプレーしてください。 作品にパスワードを付ける場合は、 テストプレーモードの倍速戦闘は使わずにテストプレーを行ってください。 最初から最後までプレーしてみて、 「行ったり来たりと移動が面倒だな〜」 「敵が強いな〜」 「レベル上げが面倒だな〜」 などと「面倒」に感じる所がある場合は、 何らかの改善を行った方が良いかもしれません。 ■スイッチ スイッチを使用する時には、 「何に使うのか」を記載した一覧表のようなものを用意すると良いでしょう。 特に謎解きゲームなど、複雑にスイッチを使っている時には、一覧表があると便利です。 ※一覧表は、手書きでも、パソコン内の入力でも、どちらでも良いです。 とにかく見える状態で残しましょう。 一覧表がありますと、例えばテストプレー中にイベントの実行を確認するために、 スイッチのON/OFFを手動で切り替える時に、 どのスイッチを操作すれば良いのかがすぐに分かります。 また正常に動いていないイベントのスイッチの状態を見る時にも、一覧表があると便利です。 スイッチの番号は、5番単位などに分けて使いますと、 より「何に使っているスイッチなのか」が分かりやすくなります。 ▼設定例 スイッチ001〜005:オープニング スイッチ006〜010:村長イベント スイッチ011〜020:村内の隠しアイテム 他にも、ストーリーに関わるスイッチは1番から使用して、 街の人や宝箱など、単発のイベントで使用するスイッチは、200番から戻る形で使えば、 ストーリーに関わるスイッチの番号と、 ストーリーに関係のないスイッチの番号を分ける事ができます。 ◎関連ページ ●消費容量の一覧(イベント制作関連) ●消費容量の一覧(マップ画像) ●消費容量の一覧(建物画像「村」) ●消費容量の一覧(建物画像「街」) ●消費容量の一覧(建物画像「都市」) ●消費容量の一覧(建物画像「城・塔」) ●消費容量の一覧(建物画像「ダンジョン」) ●消費容量の一覧(データベース) ●消費容量の一覧(BGM・効果音) ●DPモードの制作アドバイス ●評価が低くなりやすい作品の一例 |