WOLF RPGエディター(ウディタ)/初心者【サイトトップへ戻る】 ■初心者への制作アドバイス (更新:2023/12/17) ウディタを使用する初心者の方への制作アドバイスです。 制作の参考になれば幸いです。
■制作の心得 制作に関する心得を色々とカキカキ。 ▼とにかく時間がかかる! ゲーム制作はとにかく時間がかかります! 「まあ1週間くらいで出来るだろう」と思っていたものが2週間かかり、 「1カ月あれば出来るだろう」と思っていたものが3カ月かかり、 「半年もあれば完成するだろう」と思っていたものが1年経っても完成しない。 そんな事が現実的に起こります! ▼自力で何とかする必要がある! ウディタの制作では「自力で何とかする」が基本になっています。
一応質問掲示板で分からない所を聞く事もできますが、 全ての問題を「他人の力」で解決するのは不可能であり、 大半の問題は自力で解決していくしかありません。 なお、質問掲示板の利用に関する注意点は、以下のページに記載しています。 ▼知識は多ければ多いほど良い! ウディタに関する知識が多ければ多いほど、制作できる幅が広がります。
▼今必要な部分だけを集中的に勉強しましょう! ウディタをダウンロードしてデータベースやコモンイベントの中身を見た時に、 その設定量の多さに心の折れたウディタ初心者はたくさんいるかと思います。 最初から全てを理解するのは不可能なので、効率よくウディタの使い方を勉強したい方は、 「今必要な部分だけ」を集中的に勉強しましょう! 例えば「主人公を設定したい」と思ったら、 主人公の設定に関係しそうな部分だけを集中的に勉強しましょう! よく分からないデータベースの設定は、YADOT-WOLFの解説を見たり、 色々と設定を変えてテストプレイを実行し、どのように変化するのかを確認すると良いでしょう。 また「横スクロールのシューティングゲームを作りたい」と言った場合は、 まずは主人公となる自機を画面上に表示し、ただ方向キーで自機を動かすだけの処理を作ります。 それが出来たら、決定キーを押した時に弾丸が発射する処理を作ります。 それが出来たら、動かない敵キャラを表示し、弾丸の当たり判定を作り、 当たり判定が出来たら、敵キャラを動かす処理や敵キャラが攻撃する処理などを作り、 そして画面を横にスクロールさせる処理を作ります。 このように「これが無いと制作が進まない」と言った重要な部分を集中的に勉強していく事で、 ウディタの使い方やイベントの設定方法などの理解が早くなります。 ▼コモンイベントの処理構造は改造しないなら理解する必要無し! コモンイベントに改造を加えずに初期設定のままで使用する場合は、 コモンイベントの処理構造を理解する必要はありません。 コモンイベントに関しては、取りあえず… 「必要に応じて【イベントの挿入】を使ってコモンID[000〜039]を呼び出す」 だけを覚えておけば良いでしょう。 コモンID[000〜039]を呼び出す事で、例えばアイテムやお金の所持数を増減したり、 パーティメンバーを入れ替えたり、戦闘を発生させたり、お店の売買画面を表示したりと、 RPGに関する様々な処理を実行する事ができます。 ▼【イベントの挿入】の設定画面(アイテム「薬草」の所持数を1増やす時の設定) ▼設定方法は1つとは限らない! 同じ処理結果でも複数の設定方法がある場合があります。 例えば実行する度にセルフ変数[10]が「加算1」となり、 セルフ変数[10]が「5」になったら「0」に戻す処理を設定する場合…
基本的には前者の条件分岐を使った設定になりますが、巨大なイベント処理やループ処理の中で、 出来る限り「コマンド処理数」を減らしたい時には、後者のような設定方法を使う事があります。 ▼時には逆転の発想を! バグの原因元が見つからない時には、逆に「バグを発生させるにはどうしたら良いのか?」を考えると良いでしょう。 例えば「主人公が動かないバグ」が発生した時には「どうやったら主人公が動かなくなるのか?」を考えます。
あとは1つずつ確認していくだけです。
▼短編から作ろう! いきなり長編を作ろうとしても挫折する可能性が高いので、 最初は1時間以内でクリアが出来るような短編から作ると良いでしょう。 もしも長編を作る場合は「第一章」などの区切りの良い所までを作ってみると良いでしょう。 そして「第一章」を体験版として公開して、プレイヤーの反応を伺うのも良いかもしれません。 なお、ゲームコンテストなどに作品を応募する場合、 「体験版を公開すると応募が出来ない」と言った制約がある場合があります。 ゲームコンテストに応募する予定がある場合は、必ず応募規約を確認した方が良いでしょう。 ▼時には大きな決断も必要! ゲーム制作では「作り直し」や「制作中断」などの大きな決断が必要になる事があります。 例えばオリジナルの戦闘システムを制作していて、原因不明のバグが多く発生している場合、 無理にバグの修復を試みるよりも、戦闘システムを一から作り直した方が良い場合があります。 考え方としては「バグの修復に50時間かけるなら、その50時間で作り直した方が良い」と言った感じです。 作り直す事で、変数の使い方やイベントの設定方法などを見直す事ができ、 イベント処理がシンプルで分かりやすくなって、イベントの処理効率が上がるだけでなく、 作品制作全体の作業効率が上がる事もあります。 ▲トップへ戻る▲ ■設定資料を作ろう! 計画的に制作を進めていく場合は、制作を始める前に設定資料を作った方が良いでしょう。 設定資料の作成は、紙とペンで書いても良いですし、 パソコンやスマホにテキストデータで残すのも良いでしょう。 世界マップのイメージなどをペイントソフトで画像データにして残すのも良いでしょう。 とにかく目で見える形で残す事が大事です。
▼進行不能バグ・無敵バグの補足 進行不能バグとは、例えば… 「アイテムAを取るのにアイテムBが必要」 「アイテムBを取るのにアイテムAが必要」 と設定すると、両方を取る事ができなくなり、ゲーム進行に必要なアイテムの場合は、進行不能バグになります。 そのダンジョンに二度と入れなくなる場合も進行不能バグになります。 無敵バグとは、例えばRPGの場合は、 特定のアイテムや特殊技能を使うとボス戦でもダメージを受けなくなり、 あとはただ決定キーを連打するだけで倒せるような状態の事を言います。 これが「攻略方法」となっている場合は、バグではありません。 その他に矛盾バグと言ったものもあります。 例えば主人公Aがパーティに加わるイベントをわざと実行しないで先へ進み、 そしてパーティに主人公Aがいない状態で主人公Aが会話するシーンがあった場合は、矛盾バグになります。 これらのバグは、内容によっては作品全体で大規模な修正が必要であったり、 ゲームルールそのものを変えないといけない事もあり、数か月制作したあとに「制作中断」になる事もあります。 ▼設定資料を見て確認して欲しい所 設定資料を見て確認して欲しい所は「何度もプレイしたくなるゲームになっているかどうか」です。 「即死イベントが多い」「ヒントが無い難解な謎解き」「30分間ひたすら移動し続けるだけ」 などの場合は、せっかく作品を完成させても最後までプレイしてくれる確率が低くなります。 ストーリーの矛盾や無駄な行動が無いかどうかをチェックして、 「これなら何度でもプレイしたくなる」と言った状態になった所で、 実際にウディタで制作を始めると良いでしょう。 なお、ゲーム作品の制作では、制作者が何度もテストプレイを行う必要があるため、 制作者自身が何度もプレイしたくなるような作品でないと、最後まで制作意欲が続かなくなる可能性があります。 ▼作品の紹介文を早めに書き始めるのもお勧め YADOの場合、作品を公開する時に表示する作品を紹介文を、この設定資料を作る段階で書き始めています。 当然ながら作品自体は何も出来ていない状態ですが、それでも先に作品の紹介文を書く事で、 「この作品を完成させる」と言った目標が定まり、制作意欲が湧きやすくなります。 また作品の紹介文を何度も見返す事で、そこから新たなアイデアが出てきたり、 修正が必要な部分が見つかったりする事があります。 作品の紹介文は、端的に分かりやすく、あまりネタバレが無いように書く事が望ましいですが、 作品の公開直前に急いで紹介文を書いてしまうと、文章が読みづらかったり、 余計な事(ネタバレ)を書き過ぎて、作品の印象や評価が悪くなってしまう可能性があります。 特に文章を書くのが苦手な方は、早めに作品の紹介文を書き始めた方が良いでしょう。 ▲トップへ戻る▲ ■計画的に効率の良い制作を! 「次のウディコンまでに完成させる」と言った完成させるまでの期限がある場合は、 計画的に効率良くゲーム制作を行っていかないと、期限までに作品が完成しなかったり、 作品が完成してもバグだらけになったり、手抜きが目立つ作品になってしまう可能性があります。 下記にはゲーム制作を効率良く進めていくためのアドバイスが書かれています。
▲トップへ戻る▲ ■必要に応じて「道しるべ」を作る! 次に行く場所が分かりづらい時には、何らかの「道しるべ」を作った方が良いでしょう。
*補足* 次へ行く場所をあまりに親切に教え過ぎると、プレイヤーが次へ行く場所を探す楽しみが無くなり、 プレイヤーにとっては「ありがた迷惑」となって「作業的に移動する感じ」になってしまいます。 この「適度にバランス良く」をうまく調整するのが制作者の腕の見せ所になります。 ▲トップへ戻る▲ ■戦闘バランスについて プレイヤーが楽しめない戦闘バランスでは、ゲームを途中でやめてしまう可能性があります。 以下のような条件が当てはまる場合は、改善した方が良いでしょう。
▲トップへ戻る▲ ■テストプレイは何度も!そしてやり過ぎには注意!? テストプレイは何度も繰り返しに行った方が良いでしょう。 制作途中のテストプレイでは、ある程度レベルを上げてからテストプレイを始めたり、 所持金を最大値まで増やしてからテストプレイを始めても良いですが、作品を公開する前に行うテストプレイでは、 必ず何も特別な設定を行わない実際のプレイヤーと同じ条件でテストプレイを行ってください。 テストプレイでは、初めて作品をプレイする人の気持ちになってゲームを進めてください。
テストプレイの中で… 「戦闘が多いな〜」 「敵が強いな〜」 「移動が面倒だな〜」 などのストレスを感じる部分がある場合は、何らかの改善を行った方が良いでしょう。 なお、制作者がテストプレイを何度も行っていくと、 制作者がどんどんと制作中のゲームに慣れてきて、そのゲームの達人になってしまう事があります。 そんなゲームの達人が満足の行く難易度に仕上げてしまうと、 初めてプレイする人から見ると高難易度になってしまう事があります。 テストプレイを何度も行う事は大事ですが、やり込んだあとのゲームバランスの調整では、 特にゲームの序盤は「ちょっと簡単すぎるかな〜」と思えるようなレベルにしておかないと、 ゲームの序盤から高難易度になってしまい、ゲームの序盤で挫折するプレイヤーが多く出てしまいます。 ▲トップへ戻る▲ ■オマケイベントの制作は最後に! RPGによくあるストーリには関係の無いオマケイベントの制作は最後に行いましょう。 オマケイベントの制作は中々楽しいもので、ついオマケイベントの制作にハマってしまい、 本編の制作が中々進まない事があります。 いくらオマケイベントを作っても作品が完成しなければ、そのオマケイベントが日の目を見る事はありません。 まずはエンディングまで完成させて、その上でオマケイベントの制作を行った方が良いでしょう。 ▲トップへ戻る▲ ■余談 お時間があるようでしたら、ご覧ください。 ▼脳に刺激を! そもそも「なんで人はゲームをやるのか?」と言った事を考えた場合、 YADOとしては「脳に刺激を与えるため」と考えています。 つまり「面白いと感じるゲーム」は「脳に刺激があるため」となり、 逆に「面白くないゲーム」は「脳に刺激が無いため」と言えそうです。 「脳への刺激が減った(無くなった)」となるでしょう。 長編RPGの場合、「新しい展開を小出しする事」は重要になるでしょう。 「この先どうなるのだろうか?」と言ったワクワク感が継続するような作りにしないと、 最後までゲームをやってもらうのは難しいかもしれません。 以下は脳への刺激が得られにくい一例です。
▼予想を裏切れ! プレイヤーは先の展開を予想しながらプレイしますが、 その先の展開が予想通り過ぎるとガッカリする事があります。 例えば「悪いヤツだと思っていたら実は良いヤツだった(またはその逆)」は、 一見プレイヤーの予想を裏切っているように見えますが、 そのような展開は今までにゲーム・小説・ドラマなどでよく使われてきたので、 「予想を裏切る」と言うほどのものではないでしょう。 予想を裏切るには「予想しにくい展開」を作ると良いでしょう。 例えば「主人公が良い事をしているようで、実は悪い事をしているように見える」や、 「あるキャラクターは正しい事を言っているが、何かがおかしいと感じる」と言ったように、 ゲームを進めていくと徐々に矛盾点や疑問点が出てくるような展開は、 先の展開を予想するのは難しくなります。 また「このキャラクターには何かあるのでは?」と思わせて結局何もなく「ただの正義感だった」など、 「実は何もなかった」と言った展開もある意味予想を裏切る展開であると言えそうです。 いきなり状況が変わる「急展開」を入れるのは良いですが、 ただプレイヤーが予想できない急展開はあまりお勧めできません。 いきなり宇宙人が登場する急展開では、プレイヤーがガッカリするかもしれません。 「予想できる範囲で予想を裏切る」、 「何でもないセリフに実は重要な意味があった」など、 ヒントを出しつつ、プレイヤーの予想を裏切る展開へ持っていくと、 プレイヤーが楽しくゲームができる可能性が高くなります。 ▼それは必要ですか? 制作者が「良い」と思って設定したものが、必ずしもプレイヤーから見て「良い」とは限りません。
▼予想外の低評価にショックを受けるな! プレイヤーの評価は、時に制作者が予想だにしなかった低評価になる事があります。 例えば自作戦闘システムを導入している場合、制作者としては苦労して作っているため、 少々出来が悪くても「こんなに頑張った!」と言う事で一定の自己評価を行います。 しかしプレイヤーはそのような制作の苦労を知らないので、 単純に戦闘システムの出来栄えだけを見て評価します。 そのため、少々出来の悪い戦闘システムには、容赦ない厳しい意見を言ってくる場合があります。 また「BGMが合っていない」と言う理由で低評価を受けたり、 親切に細かく書いた説明書が「説明が長い」と言う理由で低評価を受けたりと、 制作者が予想だにしなかった部分で低評価を受ける事があります。 しかしそのような厳しい意見を踏まえて、次の作品に活かしていくのがゲーム制作と言えるので、 厳しい意見を頂いてもめげずに頑張って次の作品を制作してください。 ▲トップへ戻る▲ |