WOLF RPGエディター(ウディタ)/初心者【サイトトップへ戻る】
■初心者への制作アドバイス
(更新:2023/12/17)


ウディタを使用する初心者の方への制作アドバイスです。
制作の参考になれば幸いです。


ショートカット
■制作の心得
■設定資料を作ろう!
■計画的に効率の良い制作を!
■必要に応じて「道しるべ」を作る!
■戦闘バランスについて
■テストプレイは何度も!そしてやり過ぎには注意!?
■オマケイベントの制作は最後に!
■余談


  
■制作の心得

制作に関する心得を色々とカキカキ。



▼とにかく時間がかかる!

ゲーム制作はとにかく時間がかかります!

まあ1週間くらいで出来るだろう」と思っていたものが2週間かかり
1カ月あれば出来るだろう」と思っていたものが3カ月かかり
半年もあれば完成するだろう」と思っていたものが1年経っても完成しない。

そんな事が現実的に起こります!



▼自力で何とかする必要がある!

ウディタの制作では「自力で何とかする」が基本になっています。

イベントの作り方が分からない  → 自力で何とかする
バグの直し方が分からない    → 自力で何とかする
基本システムを改造したい    → 自力で何とかする
コモン素材の使い方が分からない自力で何とかする

一応質問掲示板で分からない所を聞く事もできますが、
全ての問題を「他人の力」で解決するのは不可能であり、
大半の問題は自力で解決していくしかありません。

なお、質問掲示板の利用に関する注意点は、以下のページに記載しています。
【質問掲示板の利用に関するページを開く】



▼知識は多ければ多いほど良い!

ウディタに関する知識が多ければ多いほど、制作できる幅が広がります。

●イベントコマンドを一通り使ってみる。
●ウディタに最初から用意されているサンプルゲームで遊んでみたり、
 サンプルゲーム内で新しい主人公や敵キャラを作って登場させたり、
 技能やアイテムを作ってゲーム中で使用してみるなど、
 サンプルゲームを使って色々と試してみる。

●ウディタの公式サイトにある「ウディタ パーフェクトガイド」を見る。
●ウディタの公式サイトにある「コモンイベント集」のコモン素材を色々と試してみる。
●ウディタ製のゲーム(ウディタの公式サイトにあるウディコンのゲーム)で遊んでみる。
●質問掲示板をチェックし、設定例などが書いてあった場合は試してみる。



▼今必要な部分だけを集中的に勉強しましょう!

ウディタをダウンロードしてデータベースやコモンイベントの中身を見た時に、
その設定量の多さに心の折れたウディタ初心者はたくさんいるかと思います。

最初から全てを理解するのは不可能なので、効率よくウディタの使い方を勉強したい方は、
今必要な部分だけ」を集中的に勉強しましょう!

例えば「主人公を設定したい」と思ったら、
主人公の設定に関係しそうな部分だけを集中的に勉強しましょう!

よく分からないデータベースの設定は、YADOT-WOLFの解説を見たり、
色々と設定を変えてテストプレイを実行し、どのように変化するのかを確認すると良いでしょう。

また「横スクロールのシューティングゲームを作りたい」と言った場合は、
まずは主人公となる自機を画面上に表示し、ただ方向キーで自機を動かすだけの処理を作ります。

それが出来たら、決定キーを押した時に弾丸が発射する処理を作ります。

それが出来たら、動かない敵キャラを表示し、弾丸の当たり判定を作り、
当たり判定が出来たら、敵キャラを動かす処理や敵キャラが攻撃する処理などを作り、
そして画面を横にスクロールさせる処理を作ります。

このように「これが無いと制作が進まない」と言った重要な部分を集中的に勉強していく事で、
ウディタの使い方やイベントの設定方法などの理解が早くなります。



▼コモンイベントの処理構造は改造しないなら理解する必要無し!

コモンイベントに改造を加えずに初期設定のままで使用する場合は、
コモンイベントの処理構造を理解する必要はありません。

コモンイベントに関しては、取りあえず…
必要に応じて【イベントの挿入】を使ってコモンID[000〜039]を呼び出す
だけを覚えておけば良いでしょう。

コモンID[000〜039]を呼び出す事で、例えばアイテムやお金の所持数を増減したり、
パーティメンバーを入れ替えたり、戦闘を発生させたり、お店の売買画面を表示したりと、
RPGに関する様々な処理を実行する事ができます。

▼【イベントの挿入】の設定画面(アイテム「薬草」の所持数を1増やす時の設定)




▼設定方法は1つとは限らない!

同じ処理結果でも複数の設定方法がある場合があります。

例えば実行する度にセルフ変数[10]が「加算1」となり、
セルフ変数[10]が「5」になったら「0」に戻す処理を設定する場合…
■変数操作: CSelf10 += 1 + 0
■条件分岐(変数): 【1】 CSelf10 が 5 以上
-◇分岐: 【1】 [ CSelf10 が 10 以上 ]の場合↓
|■変数操作: CSelf10 = 0 + 0
|■
◇分岐終了◇
と設定する方法もあれば…
■変数操作: CSelf10 += 1 + 0
■変数操作: CSelf10 %= 5 + 0
と言った設定方法もあります。

基本的には前者の条件分岐を使った設定になりますが、巨大なイベント処理やループ処理の中で、
出来る限り「コマンド処理数」を減らしたい時には、後者のような設定方法を使う事があります。



▼時には逆転の発想を!

バグの原因元が見つからない時には、逆に「バグを発生させるにはどうしたら良いのか?」を考えると良いでしょう。

例えば「主人公が動かないバグ」が発生した時には「どうやったら主人公が動かなくなるのか?」を考えます。

●マップチップの通行設定で通行不能にする。
●主人公がいるマスに通行不能のマップイベントがある。
●「ピクチャ以外停止」や「動作指定」で停止させている。
●並列実行以外のイベント(自動実行など)が実行中。

あとは1つずつ確認していくだけです。

▼マップチップの通行設定で通行不能にする。
タイルセットの設定やマップのチップの設定を見直す。
マップ上のレイヤー1と2が通行可能でも、レイヤー3が通行不能だと移動する事ができません。
▼主人公がいるマスに通行不能のマップイベントがある。
主人公の位置にマップイベントがあるかどうかを調べる。
▼「ピクチャ以外停止」や「動作指定」で停止させている。
イベントコマンド【イベント制御】【ピクチャ以外停止】を設定しているかどうかを調べる。
またイベントコマンド【イベント制御】にある【動作指定】を使い、
主人公を操作する設定がある場合は、その動作指定の設定内容を調べる。
▼並列実行以外のイベントが実行中。
「イベント接触」や「自動実行」などの並列実行以外のイベントが動いている時には、
主人公の移動ができなくなります。
[F8]を押し続けて「実行中イベント」に記載があるかどうかを確認してください。



▼短編から作ろう!

いきなり長編を作ろうとしても挫折する可能性が高いので、
最初は1時間以内でクリアが出来るような短編から作ると良いでしょう。

もしも長編を作る場合は「第一章」などの区切りの良い所までを作ってみると良いでしょう。
そして「第一章」を体験版として公開して、プレイヤーの反応を伺うのも良いかもしれません。

なお、ゲームコンテストなどに作品を応募する場合、
体験版を公開すると応募が出来ない」と言った制約がある場合があります。
ゲームコンテストに応募する予定がある場合は、必ず応募規約を確認した方が良いでしょう。



▼時には大きな決断も必要!

ゲーム制作では「作り直し」や「制作中断」などの大きな決断が必要になる事があります。

例えばオリジナルの戦闘システムを制作していて、原因不明のバグが多く発生している場合、
無理にバグの修復を試みるよりも、戦闘システムを一から作り直した方が良い場合があります。

考え方としては「バグの修復に50時間かけるなら、その50時間で作り直した方が良い」と言った感じです。

作り直す事で、変数の使い方やイベントの設定方法などを見直す事ができ、
イベント処理がシンプルで分かりやすくなって、イベントの処理効率が上がるだけでなく、
作品制作全体の作業効率が上がる事もあります。


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■設定資料を作ろう!

計画的に制作を進めていく場合は、制作を始める前に設定資料を作った方が良いでしょう。

設定資料の作成は、紙とペンで書いても良いですし、
パソコンやスマホにテキストデータで残すのも良いでしょう。

世界マップのイメージなどをペイントソフトで画像データにして残すのも良いでしょう。

とにかく目で見える形で残す事が大事です。

ゲームの概要 ゲーム全体の流れや雰囲気が分かるものを書き出します。

■世界観
「猫が支配する世界」「魔術が存在する江戸時代」

■大まかなストーリー
「世界を救う方法を探す」「元の世界へ帰る方法を探す」

■ゲーム内の世界の設定
年表、文明(遺跡)、国家(歴史や他国との関係性)

■ゲームの進行に不可欠なイベント(クリアルート)
「仲間と出会う」「ボスが登場する」「重要アイテムを取得」

■オープニングや回想シーンの内容
演出方法(登場人物)、セリフ、使用する画像の下書き

■マルチエンディングの場合
「エンディングが分岐する条件やタイミング」
「バッドエンドとトゥルーエンドの内容」
マップ 世界マップは、制作の早い段階でウディタ上に作り、
ゲームの進行に必要な町や洞窟などを先に設定しておく事で、
ゲーム全体の流れ(主人公の進行ルート)を把握しやすくなり、
無駄だと思われる部分を事前に除外する事ができます。

また実際にマップ上を歩いてみると「思ったより距離が短い」など、
様々な修正点が見つかる事があります。
マップのイメージをペイントソフトを使って「1ピクセル=1マス」で
下書きしてみるのも良いでしょう。
▼ペイントソフトでマップを描いた場合の一例(400%拡大表示)

階層構造のマップでは、EDGEなどのレイヤー付きのペイントソフトで、
レイヤーごとに階のマップを分けて描く事で、
各階を結ぶ階段の位置や穴に落ちて落下した位置などを合わせる時や、
謎解きのクリアルートを確認する時などに役立ちます。
キャラ設定 キャラの基本情報(名前、職業、属性、話し方など)や登場する場所、
ゲーム内の役割などを書き出します。

登場人物が多い場合は、キャラの相関図を作っておくと良いでしょう。

長期のゲーム制作では、意外と細かい設定を忘れたり、
勘違いして間違った設定を行ったりする事があるため、
キャラ設定を見返せる資料があった方が良いでしょう。
◆方言や語尾に「ニャ」を付ける設定を忘れ、普通のセリフを設定。
◆「2人兄弟で兄がいる」と言っていたのに弟が登場。
◆16才なのに西暦のような年数で数えると18才になる。
謎解きイベント 謎解きイベントを導入する場合は、
思い付いた謎解きを忘れない内にどんどんと書き出しましょう。
◆5つのスイッチを押すと先へ進める。
◆物を押して特定のマスまで移動させると先へ進める。
◆装備を外すと先へ進める。

事前に謎解きイベントを考えておく事で、
謎解きに合わせたマップ制作を行う事ができ、
また進行不能バグが無いかどうかを確認する事ができます。
アイテム・特殊技能など
のデータべースの設定
制作の序盤である程度は完成させておいた方が良いでしょう。
※詳しい説明は後ほど行います。
自作システム 自作メニューや自作戦闘などを導入する場合は、
画面のレイアウトや操作方法などをメモしてください。
自作システムの制作でピクチャを多用する場合は、
Excel(エクセル)などの表計算ソフトを用いて、
ピクチャの番号と使用目的の一覧表を作成した方が良いでしょう。
【YADO作品のピクチャ一覧の見本を見る】
独自ルールのパズルゲームなどを作る場合は、
ゲームルールや攻略方法などを記載し、
進行不能バグや無敵バグが無いかどうかをよ〜く確認してください。



▼進行不能バグ・無敵バグの補足

進行不能バグとは、例えば…
「アイテムAを取るのにアイテムBが必要」
「アイテムBを取るのにアイテムAが必要」
と設定すると、両方を取る事ができなくなり、ゲーム進行に必要なアイテムの場合は、進行不能バグになります。
またゲーム進行に必要なアイテムを取らないでダンジョンをクリアし、
そのダンジョンに二度と入れなくなる場合も進行不能バグになります。

無敵バグとは、例えばRPGの場合は、
特定のアイテムや特殊技能を使うとボス戦でもダメージを受けなくなり、
あとはただ決定キーを連打するだけで倒せるような状態の事を言います。
シューティングゲームの場合は、特定の場所にいれば弾丸に当たらずにクリアする事ができる状態です。
これが「攻略方法」となっている場合は、バグではありません。

その他に矛盾バグと言ったものもあります。
例えば主人公Aがパーティに加わるイベントをわざと実行しないで先へ進み、
そしてパーティに主人公Aがいない状態で主人公Aが会話するシーンがあった場合は、矛盾バグになります。

これらのバグは、内容によっては作品全体で大規模な修正が必要であったり、
ゲームルールそのものを変えないといけない事もあり、数か月制作したあとに「制作中断」になる事もあります。
そのため、ウディタで制作を始める前には、出来る限り問題点を洗い出しておく事が大事です。



▼設定資料を見て確認して欲しい所

設定資料を見て確認して欲しい所は「何度もプレイしたくなるゲームになっているかどうか」です。

「即死イベントが多い」「ヒントが無い難解な謎解き」「30分間ひたすら移動し続けるだけ」
などの場合は、せっかく作品を完成させても最後までプレイしてくれる確率が低くなります。

ストーリーの矛盾や無駄な行動が無いかどうかをチェックして、
「これなら何度でもプレイしたくなる」と言った状態になった所で、
実際にウディタで制作を始めると良いでしょう。

なお、ゲーム作品の制作では、制作者が何度もテストプレイを行う必要があるため、
制作者自身が何度もプレイしたくなるような作品でないと、最後まで制作意欲が続かなくなる可能性があります。



▼作品の紹介文を早めに書き始めるのもお勧め

YADOの場合、作品を公開する時に表示する作品を紹介文を、この設定資料を作る段階で書き始めています。

当然ながら作品自体は何も出来ていない状態ですが、それでも先に作品の紹介文を書く事で、
「この作品を完成させる」と言った目標が定まり、制作意欲が湧きやすくなります。

また作品の紹介文を何度も見返す事で、そこから新たなアイデアが出てきたり、
修正が必要な部分が見つかったりする事があります。

作品の紹介文は、端的に分かりやすく、あまりネタバレが無いように書く事が望ましいですが、
作品の公開直前に急いで紹介文を書いてしまうと、文章が読みづらかったり、
余計な事(ネタバレ)を書き過ぎて、作品の印象や評価が悪くなってしまう可能性があります。

特に文章を書くのが苦手な方は、早めに作品の紹介文を書き始めた方が良いでしょう。


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■計画的に効率の良い制作を!

次のウディコンまでに完成させる」と言った完成させるまでの期限がある場合は、
計画的に効率良くゲーム制作を行っていかないと、期限までに作品が完成しなかったり、
作品が完成してもバグだらけになったり、手抜きが目立つ作品になってしまう可能性があります。

下記にはゲーム制作を効率良く進めていくためのアドバイスが書かれています。

▼制作の順番

ストーリーがあるゲームを制作する場合、通常はオープニングから作り始め、最後にエンディングを作ります。

しかし必ずしもオープニングを最初に作る必要はありません。

ゲーム作品は、作品を公開する時にオープニングからエンディングまでが全て揃っていれば良い訳であり、
極端な話、オープニングをゲーム制作の最後に行っても問題ありません。

特にゲームの内容がまだ確定していない状態で無理にオープニングを作ってしまうと、
あとでシナリオの変更などが発生した時に、オープニングを作り直す事になるかもしれません。

またウディタを使いこなせていないウディタ初心者が無理にオープニングを作ってしまうと、
完成度の低いオープニングができてしまい、結局オープニングを作り直す事になる可能性があります。



オープニングなどの強制実行イベントを作る時には、まずはセリフの表示だけを先に設定し、
セリフが決まるまでは、エフェクトやキャラクターの移動などの演出設定を控えた方が良いでしょう。

早めに演出を設定してしまうと、セリフの内容が変わる度に演出の設定も変える必要性が出てくる上、
演出用のウェイトを設定すると、オープニングの動作確認に時間がかかってしまいます。



オリジナルのゲームルールを用いたパズルゲームなどの説明書を作る場合は、早めに説明書を作ってしまうと、
途中でゲームルールや操作方法が変わった時に、再度説明書を作り直す事になります。
そのため、説明書の作成は、ある程度作品が完成してから作った方が良いでしょう。



歩行グラフィックや立ち絵を自作する場合で、まだキャラデザインが決まっていない場合は、
取りあえず仮の画像を設定しておき、あとで同じファイル名で画像ファイルを差し替える事で、
ウディタ内の画像表示の設定を変えずに、簡単に画像を差し替える事ができます。

▼下図は『ニアとアインの冒険』の立ち絵を制作している時のゲーム画面です。
 まずは下書きの状態で仮表示し、立ち絵の表示状態などを確認しています。



▼下図は立ち絵が完成したあとのゲーム画面です。
 ウディタ内の表示設定はそのままに、画像ファイルを同じファイル名で差し替えて画像を更新しています。





効率の良いゲーム制作を行う場合は、あとで変更する可能性がある部分は後回し(仮設定)にしておき、
「これ以上変更する事が無い」と言い切れる確定した部分から制作していく事が大事になるでしょう。
▼初めは簡易的なマップを作ろう!

最初から完成品のマップを目指して3つのレイヤーに地形チップを設定していくと、
マップのレイアウトが変わる度に3つのレイヤーを修正する必要があり、かなり手間がかかります。

そのため、まずは歩けるマスや壁のマスなどが分かるチップ(単色チップ)を使って、
簡易的なマップを作る所から始めると良いでしょう。

▼下図は簡易的なマップの設定例です。
 簡易的なマップではレイアウトを変えやすくするために、レイヤ1のみに地形チップを設定しています。
 赤いマスはゲームの進行に重要なマップイベントを設置する場所を示しています。



簡易的なマップが完成したら、マップ上に「ゲーム開始位置」を設置してテストプレイを実行してください。

実際に歩いてみると、意外と移動距離が短かったり、追加する必要がある物が見つかったりと、
様々な修正点が見つかる事があります。

マップのレイアウトが宜しければ、3つのレイヤーに地形チップを設定して、
さらにマップイベントを設置して完成品のマップに仕上げていきます。



複数のマップを繋げて1つの町やダンジョンを作る場合は、
まずは1つの町やダンジョンに登場する全てのマップを簡易的なマップで準備してください。

そしてマップ同士を繋ぐ場所移動のマップイベントだけを設置して、テストプレイを実行し、
全てのマップを歩いてみて、マップのサイズや移動距離(無駄な移動が無いか)を確認してください。

町の場合は、町の入り口からよく行く店や重要人物がいる場所までの移動距離などを確認してください。

ダンジョンなどで謎解きイベントを設定する場合は、
「ここでスイッチを押して…」などと謎解きの手順を確認してください。



「ストーリーに問題は無いか」「謎解き(クリアルート)は分かりやすいか」
「無駄な移動は無いか」「追加や削除するマップは無いか」「クリアまでの時間は長くないか」

など、オープニングからエンディングまでのゲームの流れを早めに確認したい場合は、
まずは作品に登場する全てのマップを簡易的なマップで作成し、
マップイベントは場所移動とゲーム進行に重要なイベントのみを設定して、
最低限遊べるものを完成させて、実際に遊んでみると良いでしょう。

重要なイベントの設定は、初めは「カギを手に入れる」「仲間が増える」「ボス戦」と言ったように、
文章が表示されるだけの簡単な設定で良いかと思います。

簡易的な状態でも実際にオープニングからエンディングまでを動かしてみると、
様々なアイデアや問題点が出てくる事があり、場合によっては大規模な修正が必要になる事もあります。



重要ではないもの(花・樹木・タルなどのオブジェクトや町の人などのマップイベント)の設定は、
早めに設定してしまうとマップを修正する時に、移動・追加・削除などの手間が発生するため、
作品がある程度完成してから設定した方が良いでしょう。
▼敵の出現設定は後でもOK!

マップの作成と同時に敵の出現設定(エンカウント)を行っていく制作者がいますが、
このような制作方法は、あまりお勧めできません。

お勧めできない理由は、以下のとおりです。

イベント設定の動作確認をしたいだけなのに、敵が出現すると無駄に制作時間を消費してしまう。
マップの地形やサイズが変わる度に、敵の出現設定を見直す必要性が出てくる事がある。
強さ1→強さ2→強さ3→強さ4…」と徐々に敵が強くなっていく設定を行った後に、
強さ2のマップを削除した場合、強さ3以降の全ての敵の出現設定を見直す必要性が出てくる事がある。
ゲームの後半で出現する敵の内容が変わる」「水辺の近くのみスライムが出現する
地上では200歩以内、ダンジョン内は100歩以内に敵が出現する」と言った独自のルールが出来た時に、
過去に設定した全ての敵の出現設定を見直す必要性が出てくる事がある。

まずはオープニングからエンディングまでのマップ(イベント設定)を先に完成させて、
そのあとでゲーム開始時から順番に敵の出現設定を行う事で、徐々に出現する敵を強くする事ができ、
戦闘バランスが取りやすくなります。

敵キャラ・主人公・技能・武器・防具などのパラメータの設定も、
最初は仮設定にしておき、ゲーム制作の終盤でまとめて調整した方が効率が良いかもしれません。



一時的にエンカウントが発生しないようにしたい時には、
コモンイベント[037:◇ランダムエンカウント処理]0行目に…
■イベント処理中断
を設定してください。
▼データベースの設定

主人公やアイテムのデータベースの設定は、制作の序盤にある程度は完成させた方が良いでしょう。

なお、敵キャラ、主人公、技能、武器、防具などのパラメータの設定を後で行う場合は、
先にデータベースに名前だけを設定しておき、使用するデータIDの番号を確定しておいた方が良いでしょう。



メニュー画面や戦闘中に表示されるアイテム選択画面の並び順は、データベースに設定した並び順になります。


                   


データベースのアイテムの並び順を作品の制作途中に変えた場合、例えば…
0:薬草
1:癒しの水
から…
0:癒しの水
1:薬草
に変えた場合は、「薬草」を取得する設定が「癒しの水」を取得する設定に変わってしまいます。

このような問題が発生するため、データベースの並び順は一度設定したらなるべく変えない方が良いでしょう。



もしも作品の制作途中にアイテムの並び順を変えた場合は、
宝箱やツボを調べた時や敵キャラを倒した時に取得するアイテムの設定を見直す必要があり、
またお店で購入できる商品の設定なども見直す必要があります。

ツボなどを調べると重要ではないアイテムが取得する事ができるマップイベントの設定は、
アイテムの並び順が確定した後(制作の終盤)に設定した方が良いでしょう。



ユーザーDB[2:アイテム]の上の方(データIDの小さい番号)に回復アイテムを設定すると、
アイテムを選択する画面の上の方に回復アイテムが表示されて選択しやすくなります。

同様に技能の方もユーザーDB[0:技能]の上の方に回復系の技能を設定する事で、
技能を選択する画面の上の方に回復系の技能が表示されて選択しやすくなります。



データベースの設定を種類別に10番単位に区切って設定するとデータベースの設定状況が分かりやすくなり、
また同じ種類でまとめて表示した方が、プレイヤーとしても選択しやすくなるでしょう。

アイテムのデータベースで例えると…
 0〜9=回復アイテム
10〜19=巻物(戦闘時に使用する物)
20〜29=カギなどのゲーム進行に重要な物
と言った感じです。

所々に追加設定用の空きスペースを確保しておく事で、
アイテムを追加する時に簡単に種類別に設定する事ができます。

初期設定 10番単位で設定

10番単位で区切って設定すると【イベントの挿入】の設定画面も見やすくなり、作業効率が上がります。





ゲーム中のアイテムの表示は、一応コモン素材「アイテムの一覧を並び替える」などを使う事で、
あとから指定した順番に並べ替える事もできます。
【アイテムの一覧を並び替える設定方法を見る】

初期状態 コモン素材を導入したあと

しかし制作中の【イベントの挿入】の設定画面は、従来のデータベースの並び順で表示されてしまいます。



このため、出来る限りデータベースの並び順をちゃんと設定しておいた方が良いでしょう。



なお、作品を公開した後のバージョンアップの時にデータベースの並び順を変えてバージョンアップすると、
バージョンアップ前に保存した古いセーブデータでは…
薬草=5個
癒しの水=2個
となっていた所持数が、バージョンアップ後には…
癒しの水=5個
薬草=2個
と変わってしまう可能性があります。

このような問題が発生してしまう可能性があるため、作品を公開した後のバージョンアップでは、
出来る限りデータベースの並び順は変えない方が良いでしょう。


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■必要に応じて「道しるべ」を作る!

次に行く場所が分かりづらい時には、何らかの「道しるべ」を作った方が良いでしょう。

▼例1:地形の配置でプレイヤーの動きを制御する

マップ上の地形の配置を調整する事で、ある程度プレイヤーの動きを制御する事ができます。

以下の場合は「森に入ると敵がよく出る(敵が強い)」と言った先入観から森を避けて移動し、
結果的に次の目的に到着すると言った地形の配置です。

以下の場合は、森の地形に不自然な行き止まりを作り、
その行き止まりを進むと1マスだけ違う地形があると言った設定です。

あまり誘導している感じを出さず、
「プレイヤーが自力で見つけた」と思わせるような設定にすると良いでしょう。
▼例2:どこかにカギが落ちている

この町のどこかにカギが落ちている」と言ったイベントを作る場合、
これだけの情報でカギを見つけるのは非常に難しいと言えます。

そこで「誰かに聞く」と言ったイベントを追加します。

しかし町に沢山の人がいる場合は、多くの人と話さないといけなくなるので、
プレイヤーには大きな負担(ストレス)になります。

そこで、
「この町のお年寄りなら、カギの事を知っているかもしれない。」
と言った感じに「お年寄り」と言ったキーワードを加えます。

こうする事でプレイヤーはお年寄りだけに話せば良い事になり、
カギを探すプレイヤーの負担を軽くする事ができます。

「誰かに聞く」以外の方法として、犬が一定の場所をぐるぐると回っていたり、
マップ上にキラキラと光るマスを設置する方法などが考えられます。
▼例3:さり気なく次の行先を話す

セーブして暫く経ってから再開した場合、
次にどこへ行けばよいのかが分からなくなる事があります。

このような問題が発生した時の対策として、
町の人の会話に次の行先が分かるようなセリフを入れておくと良いでしょう。
「町の北にある西の塔って、一度も行った事が無いんだよね。」
「最近夜になると西の塔で光を見る事があるんだけど、あの光は一体…。」


次の行き先を露骨に「西の塔へ行ってみたら」と言うのではなく、
あくまで雑談の中で、さりげなく次の行き先が分かるような感じにした方が良いでしょう。

*補足*

次へ行く場所をあまりに親切に教え過ぎると、プレイヤーが次へ行く場所を探す楽しみが無くなり、
プレイヤーにとっては「ありがた迷惑」となって「作業的に移動する感じ」になってしまいます。
適度にバランス良くヒントを与える」のが重要であり、
この「適度にバランス良く」をうまく調整するのが制作者の腕の見せ所になります。


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■戦闘バランスについて

プレイヤーが楽しめない戦闘バランスでは、ゲームを途中でやめてしまう可能性があります。
以下のような条件が当てはまる場合は、改善した方が良いでしょう。

▼町の周りでお金稼ぎや経験値稼ぎが必要

次の場所へ進めるためにお金や経験値を稼ぐ必要があり、
20分以上も町の周りで戦闘を続けなければならない状態は改善した方が良いでしょう。

装備品は一番ベストな状態から1ランク下げた状態でも、
十分に先へ進めるくらいの戦闘バランスが望ましいです。
▼作業的な戦闘が続く

◆一撃で倒せるような弱い敵しか出ない。
◆同じ敵ばかりが出てくる。
◆数歩歩くたびに敵が出てくる。
◆敵のHPが異常に多かったり、頻繁に睡眠魔法などを使ってきて、中々戦闘が終わらない。
◆主人公の命中率が低かったり、敵の回避率が高かったり、
 属性の設定に問題があったりして、中々ダメージが与えられない。


このような作業的な戦闘が続く状態は改善した方が良いでしょう。
▼即死率が高い

ちょっと違う地形に入っただけで急に強い敵が出てきたり、
やたら即死魔法を使ってくる敵が出てきたりして、
パーティの全滅が起こりやすい環境になっている場合は、改善した方が良いでしょう。

特にセーブが自由にできない環境(ダンジョン内など)の場合は、
パーティが全滅する度に何度もセーブポイントからのリスタートになるため、
あまりにパーティの全滅が多く発生すると、ゲームを途中でやめてしまう可能性があります。
▼敵の弱点を突かないと倒せない

「戦闘中に様々な攻撃方法を試して、敵の弱点を見つけて欲しい」

このような制作者の身勝手な考え方がプレイヤーには通用しない事があります。

RPGでは先の状態(次の町までどれくらい移動するのか)が分からないので、
基本的にSPや回復アイテムなどを節約して移動します。

そのため、町やセーブポイントの近く以外では、様々な特殊技能を試す事が難しく、
通常攻撃のみで敵を倒していく場合が多くあります。

もしも敵の弱点を設定する場合は、
プレイヤーが弱点を見つけやすい状態にした方が良いでしょう。

例えば「樹木のモンスターだから炎が効きそう」と言った直感的に分かりそうな弱点にしたり、
町の周辺にいるモンスターの弱点を教えてくれる町の人を置いたりする感じです。

極端に「炎系の魔法攻撃しか倒せない」と言った敵の設定にすると、
SPが無くなった時には敵が倒せなくなるので、あまりお勧めできません。
▼敵の種類が急に変わる

多くの敵の種類が登場する事は問題ありませんが、
しかしあまりに短時間(短距離)で様々な敵が登場すると、
敵の特徴(弱点など)を覚えるのが大変になるため、あまりお勧めできません。

敵の出現は「敵A・敵B・敵C」→「敵B・敵C・敵D」→「敵C・敵D・敵E」と言ったように、
徐々に出現する敵の種類が変わっていくようにした方が良いでしょう。
▼レベルアップに制限を付けるのもあり!?

レベルの上限はゲームの途中で変える事ができるので、
例えば第1章は最大レベル「10」まで、第2章は最大レベル「20」までと言った感じに、
ゲームの進み具合に合わせて最大レベルの上限を上げていくような設定ができます。

またレベルを固定にして、
装備品の変更や訓練イベントなどで主人公の能力値を変える方法もあります。

なお、主人公のレベルはレベル1から始める必要はありません。
ウディタのサンプルゲームのウルファールも「レベル5」からスタートしています。
また途中から仲間になる主人公は、ある程度レベルを上げた状態にした方が良いでしょう。


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■テストプレイは何度も!そしてやり過ぎには注意!?

テストプレイは何度も繰り返しに行った方が良いでしょう。

制作途中のテストプレイでは、ある程度レベルを上げてからテストプレイを始めたり、
所持金を最大値まで増やしてからテストプレイを始めても良いですが、作品を公開する前に行うテストプレイでは、
必ず何も特別な設定を行わない実際のプレイヤーと同じ条件でテストプレイを行ってください。

テストプレイでは、初めて作品をプレイする人の気持ちになってゲームを進めてください。
◆ゲームの進行に関係の無い町の人でも全員と2回以上は会話する。
◆何もアイテムが無いと分かっているツボやタルを全て調べる。
◆洞窟などで行き止まりと分かっている道でも必ず行くようにする。
◆炎が弱点の敵にあえて炎以外の攻撃を行うなど、「弱点が分からない」と言った想定で戦う。

テストプレイの中で…
「戦闘が多いな〜」
「敵が強いな〜」
「移動が面倒だな〜」

などのストレスを感じる部分がある場合は、何らかの改善を行った方が良いでしょう。



なお、制作者がテストプレイを何度も行っていくと、
制作者がどんどんと制作中のゲームに慣れてきて、そのゲームの達人になってしまう事があります。

そんなゲームの達人が満足の行く難易度に仕上げてしまうと、
初めてプレイする人から見ると高難易度になってしまう事があります。

テストプレイを何度も行う事は大事ですが、やり込んだあとのゲームバランスの調整では、
特にゲームの序盤は「ちょっと簡単すぎるかな〜」と思えるようなレベルにしておかないと、
ゲームの序盤から高難易度になってしまい、ゲームの序盤で挫折するプレイヤーが多く出てしまいます。


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■オマケイベントの制作は最後に!

RPGによくあるストーリには関係の無いオマケイベントの制作は最後に行いましょう。

オマケイベントの制作は中々楽しいもので、ついオマケイベントの制作にハマってしまい、
本編の制作が中々進まない事があります。

いくらオマケイベントを作っても作品が完成しなければ、そのオマケイベントが日の目を見る事はありません。

まずはエンディングまで完成させて、その上でオマケイベントの制作を行った方が良いでしょう。


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■余談

お時間があるようでしたら、ご覧ください。



▼脳に刺激を!

そもそも「なんで人はゲームをやるのか?」と言った事を考えた場合、
YADOとしては「脳に刺激を与えるため」と考えています。

つまり「面白いと感じるゲーム」は「脳に刺激があるため」となり、
逆に「面白くないゲーム」は「脳に刺激が無いため」と言えそうです。
そしてどんなに面白いゲームでもその内にやらなくなるのは、
脳への刺激が減った(無くなった)」となるでしょう。

長編RPGの場合、「新しい展開を小出しする事」は重要になるでしょう。
つまり定期的に「新たな展開」が発生するように設定し、定期的に脳への刺激を与え、
「この先どうなるのだろうか?」と言ったワクワク感が継続するような作りにしないと、
最後までゲームをやってもらうのは難しいかもしれません。
まあ「退屈に感じる時間を出来る限り無くす」と言った感じでしょうか。

以下は脳への刺激が得られにくい一例です。

対策
オープニングで全てを出し切った状態。
オープニングで主人公の生い立ちや旅の
目的などのプレイヤーが知りたい情報が
ほぼ全て分かる状態であり、オープニン
グ終了後は、新しい情報が出てこず…。
オープニングはゲームの入り口であり、
プレイヤーとしては
何をすれば良いのか(旅の目的)」と
初めにどこへ行けば良いのか」が分かれば、
それ以上の情報はあまり必要無いでしょう。
生い立ちなどの情報は、
ゲームの途中で仲間が加わった時に、
その仲間に話す形で見せれば良いでしょう。
30分間、何も進展が無い。
ただ「A→B→C」とチェックポイント
のように移動しているだけ。
移動途中に過去の出来事や、
生い立ちなどを話すシーンを入れたり、
敵側の現状が分かるシーンを入れたり、
新キャラや謎解きイベントを出現させたりと、
プレイヤーを飽きさせない工夫を行いましょう。
内輪ネタで勝手に盛り上がっている。
●特定の漫画やゲームを知らないと
 意味が分からないネタを多用。
●「○○だな」などの伏せ字を多用。
●地域限定のネタや方言、
 外国語や特定の者しか分からない
 専門用語を多用。
●制作当時にブームになっていた物や
 制作当時の時事ネタを多用。
有名な漫画やゲームでも知らない人は必ずいます。
また有名な芸能人(YouTuber)やスポーツ選手なども
知らない人は必ずいます。
さらに制作時に流行った物や言葉を使用すると、
数年後にはその意味が分からなくなる事があります。
そのため、出来る限り元ネタが分からなくても、
十分に楽しめるように作った方が良いでしょう。
▼注意
有名なキャラクターや漫画を元ネタにしている場合、
その作品の絵だけでなく、セリフなどの文字データも
著作権が発生する事があります。

また有名人の写真や名前などを使用すると、
肖像権などの問題が発生する場合があります。

これらの問題を含んだ作品をコンテストなどに投稿
すると、規定違反で失格(削除)になる事があります。
▼著作権の補足
漫画、小説、音楽、写真などの著作権の期間は、
2023年現在その作者が亡くなってから70年です。

例えば手塚治虫さんの作品は、
2059年まで著作権が発生します。

「源氏物語」のような著作権が切れた古い作品を
読みやすいように現代文に翻訳している場合や

海外の古い作品を日本語に翻訳している場合は、
その翻訳した者の著作権が発生します。
翻訳者の著作権も亡くなってから70年です。
そのため「古い作品だから使っても問題無い」と
安易に考えて使うのは危険です。

誰かの著作物だったものを使う場合は、
著作権の有無を確認した方が良いでしょう。
YADOがオセロゲームをコンテストに送った際、
主催者から「『オセロ』は商標の問題があるので
『オセロ』以外のタイトルに変えて下さい

と言われた事がありました。

商標まで気にかけるのは難しいと思いますが、
少なくともゲームタイトルに関しては、
同名のゲームタイトルが無いかどうかを、
ネットで検索して確認した方が良いでしょう。

作品を有料で販売する場合は、商標だけでなく、
使用素材の規約なども確認した方が良いでしょう。
(非営利のみ利用可能な無料素材も存在する)
人によっては不快に感じる内容がある。
●出血シーンや暴力シーン、
 いじめを連想させるシーンがある。
●特定の人種や宗教などに対する
 誹謗中傷や差別発言がある。
●歴史上の人物を面白おかしく扱う。
●幽霊が登場するなどのホラー系。
●下ネタ満載。(エロゲー)
ゲームは子供もプレイする可能性があるため、
過激な内容がある場合は、
「出血シーンや暴力シーンがあります」
「R−15指定」
「ホラー系」

などの情報を記載した方が良いでしょう。
▼注意
年齢制限があるゲーム(特にエロゲーなど)は、
コンテストの規約に触れるだけでなく、
レンタルサーバーの規約にも触れる可能性があり、
場合によっては削除対象になる事もあります。
▼歴史上の人物や出来事の扱いについて
歴史上の人物を扱う時に、あまりにも扱いが酷いと、
その人物の子孫(一族)や出身地の住民などが不快感を
示す可能性があります。

また実際にあった事件や事故、災害や戦争なども安易
に扱うと、不快に感じる者が出てくる事があります。



▼予想を裏切れ!

プレイヤーは先の展開を予想しながらプレイしますが、
その先の展開が予想通り過ぎるとガッカリする事があります。

例えば「悪いヤツだと思っていたら実は良いヤツだった(またはその逆)」は、
一見プレイヤーの予想を裏切っているように見えますが、
そのような展開は今までにゲーム・小説・ドラマなどでよく使われてきたので、
「予想を裏切る」と言うほどのものではないでしょう。

予想を裏切るには「予想しにくい展開」を作ると良いでしょう。
例えば「主人公が良い事をしているようで、実は悪い事をしているように見える」や、
「あるキャラクターは正しい事を言っているが、何かがおかしいと感じる」と言ったように、
ゲームを進めていくと徐々に矛盾点や疑問点が出てくるような展開は、
先の展開を予想するのは難しくなります。

また「このキャラクターには何かあるのでは?」と思わせて結局何もなく「ただの正義感だった」など、
「実は何もなかった」と言った展開もある意味予想を裏切る展開であると言えそうです。

いきなり状況が変わる「急展開」を入れるのは良いですが、
ただプレイヤーが予想できない急展開はあまりお勧めできません。
例えば人間と魔物が戦うファンタジー世界に急に宇宙人が攻めてくるSF展開になるなどです。
前々から「宇宙人がいる(かも)」と言った事前情報があればまだ良いのですが、
いきなり宇宙人が登場する急展開では、プレイヤーがガッカリするかもしれません。

予想できる範囲で予想を裏切る」、
何でもないセリフに実は重要な意味があった」など、
ヒントを出しつつ、プレイヤーの予想を裏切る展開へ持っていくと、
プレイヤーが楽しくゲームができる可能性が高くなります。



▼それは必要ですか?

制作者が「良い」と思って設定したものが、必ずしもプレイヤーから見て「良い」とは限りません。

内容 問題点
宝箱の中身が
ランダムに変わる
1回しか開けられない宝箱では、ランダムの意味がありません。
多分ランダム設定である事すら気付きません。
ダンジョンに入る度に何度も宝箱が開けられる場合や、
周回プレイ(クリア後に再び最初からプレイできる)がある場合は、
ランダムの設定が有効のように思えますが、
ランダムにする事でアイテムの出方に偏りが出て、
ゲームの難易度が大きく変わってしまう可能性があります。
まあ結局の所、制作者の自己満足の仕様で終わりそうです。
大量の町の人 必ずしも「町の人が多い=良い」ではありません。
プレイヤーは誰が有益な情報を話すのかが分からないので、
一応町にいる全ての人に話しかけ、さらに状況が変化した時には、
もう一度全員と話しかける作業を行います。
そのため、頑張って町の人を大量に設定しても、
プレイヤーにとってはありがた迷惑になる可能性があります。
巨大なマップ 数百マス×数百マスの巨大なマップは、
プレイヤーにとっては移動が大きな負担になるので、
無意味に大きなマップを作るのは止めた方が良いでしょう。
町のマップは、何度も町へやってくるため、
頻繁に訪れる場所(宿屋や道具屋など)は、
出来る限り町の入り口近くに設定した方が良いでしょう。
移動に時間がかかる事が多い場合は、
瞬間移動(ショートカット移動)ができるようにしたり、
ダッシュ機能を付けたりする対策が必要になるかもしれません。
失敗したら即死 失敗したら即死するイベントは、
一見スリルがある面白そうなイベントに見えますが、
実際には単にプレイヤーのストレスになるだけの、
制作者の自己満足イベント」になる可能性が高いです。
特にセーブポイントが決められている場合は、
その現場まで行く手間が加わるため、よりストレスになりやすいです。
制作者が「10回に1回は成功する」と言っているようなものは、
絶対に改善した方が良いでしょう。
マルチエンディング 以下のようなマルチエンディングは少々問題に感じます。
●セリフが2〜3行変わっただけで1個のエンディングとしてカウント。
●マルチエンディングの分岐点が判らず、
 何回やっても1種類のエンディングしか見れない。

●1回クリアするのに数十時間かかるため、
 とても複数のエンディングを見る気になれない。

●本編の出来が悪く、エンディングまでやりたいとは思えず、
 「マルチエンディングを作る暇があったら、
  もう少し本編の制作を頑張って欲しかった」と言いたくなる出来。


必ずしも「マルチエンディング=良い」と言う訳ではありません。
分岐が多い場合やプレイ時間が長くなる場合は、
周回プレイの導入や分岐点からのリスタートなど、
マルチエンディングが見やすい環境を整えた方が良いでしょう。



▼予想外の低評価にショックを受けるな!

プレイヤーの評価は、時に制作者が予想だにしなかった低評価になる事があります。

例えば自作戦闘システムを導入している場合、制作者としては苦労して作っているため、
少々出来が悪くても「こんなに頑張った!」と言う事で一定の自己評価を行います。

しかしプレイヤーはそのような制作の苦労を知らないので、
単純に戦闘システムの出来栄えだけを見て評価します。
そのため、少々出来の悪い戦闘システムには、容赦ない厳しい意見を言ってくる場合があります。

また「BGMが合っていない」と言う理由で低評価を受けたり、
親切に細かく書いた説明書が「説明が長い」と言う理由で低評価を受けたりと、
制作者が予想だにしなかった部分で低評価を受ける事があります。

しかしそのような厳しい意見を踏まえて、次の作品に活かしていくのがゲーム制作と言えるので、
厳しい意見を頂いてもめげずに頑張って次の作品を制作してください。


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