RPGツクール2000/バグ・エラー【サイトトップへ戻る】 ■エラー表示:「マップツリーデータが壊れています」 (更新:2020/07/26) プロジェクトを開こうとしたら(ツクールを起動したら)、このようなエラーが出ましたか? このエラーはマップツリーを記録しているファイル(RPG_RT.lmt)が破損し、 ファイルが開けなくなった時に発生するエラーです。 ▼マップツリー(マップデータリスト) ファイルが破損するとバックアップが無い限り、元に戻す事ができません。 またマップツリーのファイルが無いと、ツクール上で作品を開く事ができませんので、 作品の制作自体が続行不可能になります。 RPGツクール2000のエラー表示の中で「最も発生して欲しくないエラー」と言えます。
■原因が不明 このエラーはファイルの破損によって発生する事は分かっていますが、 そのファイルの破損がなぜ起こったのか?がよく分からない所がこのエラーの最大の特徴です。 ▼何らかのソフトウェアが原因 ツクールを使っている時に、パソコン内ではツクールと別のソフトウェアが常に動いており、 そのソフトウェアが原因でファイルを破損している可能性があります。 YADOの経験では、Windowsの更新(WinXPのSP1への移行)の時に、 ツクールで作品を制作していたら、Windowsの更新がフリーズして、 その後制作中の作品のマップツリーのファイルが破損しました。 この例はあくまでYADOのパソコン上で起こった出来事であり、 「Windowsの更新=ファイル破損」と言う訳ではありませんが、 一応何らかのバージョンアップやインストールなどを行う時には、 ツクールを使わない方が良いかもしれません。 ▼補助記憶装置が原因 パソコンの本体には、 HDD(ハードディスクドライブ)や SDD(ソリッドステートライブ)などの補助記憶装置が入っています。 この補助記憶装置は消耗品であり、 長期間使っているとファイル破損などのリスクが発生しやすくなります。 ツクールに限らず、ファイル頻繁に破損する(エラーやフリーズがよく発生する)場合は、 補助記憶装置の交換などの対処が必要になるかもしれません。 また運悪く不良品の補助記憶装置に当たってしまうと、 新品のパソコンでもファイル破損などの問題が発生する事があります。 ▲トップへ戻る▲ ■対策 「マップツリーデータが壊れています」はいつ発生するのかが分からないので、 常日頃からバックアップを取っている事が最も良い対策であると言えます。 【公開用・バックアップ用の圧縮ファイルを作るのページを開く】 バックアップは、パソコン内蔵の保存は避けて、 USBメモリなどの外部記憶装置に保存した方が良いです。 ※USBメモリのデータも破損する事があり、長期間の保存には向きませんが、 毎日のバックアップくらいなら問題ないでしょう。 ※RPGツクール2000の作品データは比較的容量が小さいので、 8GB以下の容量の少ない安いUSBメモリでも問題ないでしょう。 ツクール作品のバックアップを取るタイミングは、 YADOの場合は1日の作業が終わった時に行っています。 バックアップは、ファイルの破損に備える事以外に、 制作中に間違えてイベント設定を削除して保存までしてしまった時に、 バックアップが役立つ事があります。 バックアップは少々面倒ですが、特に長期制作になる作品の場合は、 定期的なバックアップを取った方が良いでしょう。 ▲トップへ戻る▲ ■バックアップでの注意点 「マップツリーデータが壊れています」のエラーの特徴は、 ツクールを終了した時(プロジェクトを閉じた時)には、 マップツリーのファイルが破損している事が分からず、 次にツクールを起動した時(プロジェクトを開く時)になって、 初めてファイルが破損している事が分かります。 そのため、ファイルが破損している事に気付かずにバックアップデータを作り、 古いバックアップデータを上書き保存してしまうと、 破損したファイルを保存したバックアップしか残らない状態になってしまいます。 このような問題を防ぐには、 バックアップのファイル名(フォルダ名)に「Project1 20090221」などと年月日を入れて、 古いバックアップデータに上書き保存ではなく、 古いバックアップも残す形でバックアップを残した方が良いでしょう。 バックアップデータがいくつか溜まりましたら、 古いバックアップデータから順に削除していけば良いでしょう。 素材が多い作品の場合で、昨日と素材内容が変わっていない場合は、 素材フォルダを除いたファイル部分だけをバックアップしても良いでしょう。 バックアップの作業で意外と忘れがちなのが、インポート前の素材ファイルです。 通常はツクールの作品データのバックアップに画像ファイルも含まれているので、 インポート前の画像ファイルをバックアップする必要はありませんが、 レイヤー機能付きで保存した画像ファイルや256色以下に減色する前の画像ファイル、 3DCGなどで作られたファイルなどは、 作品データとは別にバックアップを取っておく必要があります。 インポート前の素材ファイルのバックアップの残さなかった事によって、 作品内の画像修正が困難になる場合もあります。 ▲トップへ戻る▲ ■エラーが起きてしまった時の救済策 「マップツリーデータが壊れています」のエラーが発生した場合、 バックアップデータが無い限り、元の状態に戻す事はできません。 バックアップが無い時の救済策としては、 他の作品データからマップツリーのファイルを持ってくる方法があります。 当然ながら他の作品データのマップツリーなので、 元々のマップツリーの状態とは異なりますが、それでも制作中の作品を開く事ができ、 マップツリーの状態さえ直せば、制作を再開する事ができます。 ※作業手順は『Windows10』で作成しています。 【1】 ツクールの作品データが保存されているツクールのフォルダを開いてください。 ▼ツクールのフォルダの開き方が分からない方はこちらを参照 http://yado.tk/2k/01_shoshin/004_foruda/ 【2】 問題が発生している作品のフォルダごとコピーして、 デスクトップなどの別の所に貼り付けてください。 ※この貼り付けた作品データは、万が一のためのバックアップデータです。 作業が無事に完了したら削除してください。 【3】 問題が発生している作品のフォルダを開いてください。 そして「表示」のタブをクリックし、「一覧」の表示にしてください。 また「ファイル名の拡張子」にチェックが入っていない場合は、 クリックしてチェックを入れてください。 【4】 ↑のフォルダを表示したままツクールを起動し、新規プロジェクト作成を行ってください。 【5】 新規プロジェクト作成のマップツリーにて、 問題が発生している作品にあるマップ番号の分だけ、新規マップを作成してください。 下図では、マップ用のファイルが「Map0001〜0005」まであるので、 マップツリーにも「Map0001〜0005」を作成しています。 マップツリーでマップを増やす作業は、 まず「MAP0001」を「右クリック→コピー」を実行して、 作品名(Untitled)の所で「右クリック→貼り付け」を実行し続ければ、 短時間でマップを増やす事ができます。 マップ用のファイルに欠番がある場合(下図では「Map0003」と「Map0006」が欠番)は、 まずは欠番を含めて、全てのマップをマップツリーに準備してください。 そして存在しないマップ番号をマップツリーから削除してください。 【6】 マップツリーの準備ができましたら、 新規プロジェクト作成の作品を保存してツクールを終了してください。 【7】 ツクールのフォルダにて、新規プロジェクト作成の作品フォルダを開き、 フォルダ内にあるファイル「RPG_RT.lmt(LMTファイル)」をコピーしてください。 【8】 ツクールのフォルダにて、問題が発生している作品のフォルダを開き、 ファイル「RPG_RT.lmt(LMTファイル)」を貼り付けてください。 貼り付けを実行した時に置換確認の画面が表示されますので、 ここでは「ファイルを置き換える」を選択してください。 これで問題が発生している作品データがツクールの「プロジェクトを開く」から開けるはずです。 マップツリーは設定し直しになります。
マップ名を付け直したり、 マップ名の上からマウスのドラッグ(マウスの左ボタンを押しながら移動)して、 マップの位置(マップの親子関係)を修正してください。 なお、コピー&貼り付けでマップツリー内の位置を変えると、マップIDが変わってしまうので、 マウスのドラッグによる移動で、マップツリー内のマップの位置を変えてください。 全ての作業が完了しましたら、まず復活した作品データのバックアップを取ってください。 バックアップを取りましたら、一度ツクールを終了して再びツクールを起動し、 ちゃんと作品が開くかどうかを確認してください。 ちゃんと作品が開きましたら、新規プロジェクト作成の作品データや、 最初にバックアップで残したおいた古いバックアップデータを削除してください。 ▲トップへ戻る▲ ◎関連ページ ●公開用・バックアップ用の圧縮ファイルを作る ●ファイル形式について |