RPGツクール2000/初心者【サイトトップへ戻る】
■初心者への制作アドバイス
(更新:2023/02/03)


ツクールの初心者の方への制作アドバイスです。
作品制作の参考になれば幸いです。


ショートカット
■簡単にできます…の注意点
■まずは短編!
■設定資料を作ろう!
■計画的な制作を!
■必要に応じて「道しるべ」を作る!
■戦闘バランスについて
■テストプレーは何度も!そしてやり過ぎには注意!?
■オマケイベントの制作は最後に!
■余談


  
■簡単にできます…の注意点

ツクールなどのソフトウェアではよく、
簡単にできます」「簡単に作れます」と言った宣伝文句を見かける事があります。
確かにマップの作成やキャラクターの作成などは簡単にできます。
しかし「簡単にできる=簡単に作品が完成する」と言う訳ではありません。



ゲーム作品を完成させるには、様々な作業が必要になります。

RPGの制作で必要な作業
シナリオの作成 世界観、ストーリー、セリフ、ゲーム進行の流れ(クリアルート)
マップの作成 世界マップ、町マップ、城マップ、ダンジョンマップ
イベントの作成 宝箱、場所移動、謎解き、自動実行イベント(オープニングなど)
キャラクターの作成 主人公、敵キャラ(ボスキャラ)、町の人(お店や宿屋)
データベースの作成 アイテム、装備品、特殊技能、属性、状態(麻痺など)、地形設定
素材の準備 ネット上のフリー素材を集める、オリジナルの素材データを作成
自作システムの作成 ダッシュ処理、時間経過(昼夜)処理、パーティー編成、自作戦闘
テストプレー 戦闘バランスの調整、謎解きの動作確認、セリフの確認

ゲーム制作は基本的に上記の作業を全て一人で行っていくので、とにかく制作に時間がかかります。

例えば1箇所の町やダンジョンを作るのに1週間かかるとしたら、
町やダンジョンを5箇所作るだけで1か月以上の制作時間がかかります。

またオープニングを作るだけで1か月以上かかったり、
2週間以上かけて作成した1箇所のダンジョンを全て作り直しになったり、
原因不明のバグが1週間かかっても直らないなど、想像以上に制作時間がかかります。



ネット上に公開されているツクール作品も時間をかけて作られている事が多く、
またツクールの使い方が分かっている状態でゲームを制作しているので、
ツクールの初心者(ゲーム制作が初めての方)が同じツクールを買ったとしても、
すぐに同じレベルの作品が作れる訳ではありません。


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■まずは短編!

初心者の方がツクールを購入してすぐに長編RPGを作ろうとする場合があります。

もちろん購入してすぐに長編RPGを作り始めても問題ありませんが、
しかし様々な理由によって、制作が中断する事があります。

以下は制作が中断する一例です。

マップの作成が予想以上に時間がかかる事が分かり、
計画していた全てのマップを揃えるだけでも1年以上かかる事が分かって、制作を中断。
新しいイベントやシナリオを思い付き、それを付け足していく形で制作を続けていった結果、
シナリオの矛盾点やゲームバランスの悪さが目立ってしまい、制作を中断。
ツクールの使い方がよく分からない状態で制作を進めた結果、
原因不明のバグが多く発生してしまい、バグの修復の連続で中々前へ進まず、制作を中断。
別の作品アイデアを思い付いた事で、現在制作している作品の制作意欲を無くし、制作を中断。

途中で制作が中断しても良いので、とにかく自分が作りたい作品を作りたい!
と考えている場合は、好きなようにどんどん作っていけば良いでしょう。

しかし「完成させる(公開できる状態にする)」を目標にしている場合は、
ツクールに慣れない内は1時間程度でクリアする事ができる短編から作り始める事をお勧めします。
短編でしたら作品が完成するまでの制作時間が短いため、ゲームが完成する確率が高くなり、
またゲームバランスの調整なども比較的容易に行う事ができるでしょう。

どうしても初めから長編を作りたい場合は、
「第一章」「第二章」などとキリの良い所まで作っていく方法が良いでしょう。
この場合は、第一章まで完成したら「体験版」と言う形で公開し、
プレイヤーの反応をうかがう事ができます。
意外と制作者が気付かない「ダメな所」が指摘される場合があり、
時には一から作り直すくらいの修正が必要になる事もあります。
また「第一章」などと分ける事で、
万が一制作が中断しても「第一章のみ(未完)」として公開する事ができ、
せっかく作成した作品が完全に無駄にはならなくなります。

ちなみに「長編=良い」と言う訳ではありません。
せっかく長い時間をかけて長編ゲームを完成させても、
ゲームを始めて10分もしない内に「ああ、これはダメだな」と見切りを付けて、
ゲームをやめてしまう事もあります。



*補足*

何らかのコンテストに応募する時に、体験版で公開した作品は応募できない事があります。

コンテストへ応募する予定がある作品を体験版で公開する場合は、
必ずコンテストの規約を確認した方が良いでしょう。


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■設定資料を作ろう!

計画的に制作を進めていく場合は、制作を始める前に設定資料を作った方が良いでしょう。

設定資料の作成は、紙とペンで書いても良いですし、
パソコンやスマホにテキストデータで残すのも良いでしょう。

世界マップのイメージなどをペイントソフトで画像データにして残すのも良いでしょう。

とにかく目で見える形で残す事が大事になります。

項目 補足
ゲームの概要 ゲーム全体の流れや雰囲気が分かるものを書き出します。

■世界観
「猫が支配する世界」「魔術が存在する江戸時代」

■大まかなストーリー
「世界を救う方法を探す」「元の世界へ帰る方法を探す」

■ゲーム内の世界の設定
年表、文明(遺跡)、国家(歴史や他国との関係性)

■ゲームの進行に不可欠なイベント(クリアルート)
「仲間と出会う」「ボスが登場する」「重要アイテムを取得」

■オープニングや回想シーンの内容
演出方法(登場人物)、セリフ、使用する画像の下書き

■マルチエンディングの場合
「エンディングが分岐する条件やタイミング」
「バッドエンドとトゥルーエンドの内容」
マップ 世界マップは制作の早い段階でツクール上に作成し、
ゲームの進行に必要な町や洞窟などを先に設定しておく事で、
ゲーム全体の流れ(主人公の進行ルート)を把握しやすくなり、
無駄だと思われる部分を事前に除外する事ができます。

また実際にマップ上を歩いてみると「思ったより距離が短い」など、
様々な修正点が見つかる場合があります。
マップのイメージをペイントソフトを使って、
「1ピクセル=1マス」で下書きしてみるのも良いでしょう。
▼ペイントソフトでマップを描いた場合の一例(400%拡大表示)

階層構造のマップでは、EDGEなどのレイヤー付きのペイントソフトで、
レイヤーごとに階のマップを分けて描く事で、
各階を結ぶ階段の位置や穴に落ちて落下した位置などを合わせる時や、
謎解きのクリアルートを確認する時などに役立ちます。
キャラ設定 キャラの基本情報(名前、職業、属性、話し方など)や登場する場所、
ゲーム内の役割などを書き出します。

登場人物が多い場合は、キャラの相関図を作っておくと良いでしょう。

長期のゲーム制作では、意外と細かい設定を忘れたり、
勘違いして間違った設定を行ったりする事があるため、
キャラ設定を見返せる資料があった方が良いでしょう。
◆方言や語尾に「ニャ」を付ける設定を忘れ、普通のセリフを設定。
◆「2人兄弟で兄がいる」と言っていたのに弟が登場。
◆16才なのに西暦のような年数で数えると18才になる。
謎解きイベント 謎解きイベントを導入する場合は、
思い付いた謎解きを忘れない内にどんどんと書き出しましょう。
◆5つのスイッチを押すと先へ進める。
◆物を押して特定のマスまで移動させると先へ進める。
◆装備を外すと先へ進める。

事前に謎解きイベントを考えておく事で、
謎解きに合わせたマップ制作を行う事ができ、
また進行不能バグが無いかどうかを確認する事ができます。
アイテム・特殊技能など
のデータべースの設定
制作の序盤である程度は完成させておいた方が良いでしょう。
※詳しい説明は後ほど行います。
自作システム 自作メニューや自作戦闘などを導入する場合は、
画面のレイアウトや操作方法などをメモしてください。
独自ルールのパズルゲームなどを作る場合は、
ゲームルールや攻略方法などを記載し、
進行不能バグや無敵バグが無いかどうかをよ〜く確認してください。



▼進行不能バグ・無敵バグの補足

進行不能バグとは、例えば…
「アイテムAを取るのにアイテムBが必要」
「アイテムBを取るのにアイテムAが必要」
と設定すると、両方を取る事ができなくなり、
ゲーム進行に必要なアイテムの場合は、進行不能バグになります。

またゲーム進行に必要なアイテムを取らないでダンジョンをクリアし、
そのダンジョンに二度と入れなくなる場合も、進行不能バグになります。

無敵バグとは、例えばRPGの場合は、
特定のアイテムや特殊技能を使うとボス戦でもダメージを受けなくなり、
あとはただ決定キーを連打するだけで倒せるような状態の事を言います。
シューティングゲームの場合は、特定の場所にいれば弾丸に当たらずにクリアする事ができる状態です。
これが「攻略方法」となっている場合は「バグ」ではありません。

その他に矛盾バグと言ったものもあります。
例えば主人公Aがパーティに加わるイベントをわざと実行しないで先へ進み、
そしてパーティに主人公Aがいない状態で主人公Aが会話するシーンがあった場合は、
矛盾バグになります。

これらのバグは内容によっては作品全体で大規模な修正が必要になったり、
ゲームルールそのものを変えないといけない事もあり、
数か月制作したあとに「制作中断」になる事もあります。
そのため、ツクールで制作を始める前に出来る限り問題点を洗い出しておく事が大事です。



▼設定資料を見て確認して欲しい所

設定資料を見て確認して欲しい所は「何度もプレーしたくなるゲームになっているかどうか」です。

「即死イベントが多い」
「ヒントが無い難解な謎解き」
「30分間ひたすら移動し続ける」

などの場合は、せっかく作品を完成させても最後までプレーしてくれる確率が低くなります。

ストーリーの矛盾や無駄な行動が無いかどうかをチェックして、
「これなら何度でもプレーしたくなる」と言った状態になったら、
実際にツクールで制作を始めると良いでしょう。

なお、ゲーム作品の制作では、制作者が何度もテストプレーを行う必要があるため、
制作者自身が何度もプレイしたくなるような作品にしないと、
最後まで制作意欲が持たなくなる可能性があります。


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■計画的な制作を!

計画的に制作を進める事で、制作時間を有効に活用する事ができ、
より早く作品を完成させる事ができます。

■制作の順番

通常はオープニングからエンディングまでを順番に作っていきますが、
ゲーム内容がまだ未確定な状態で無理にオープニングを作ってしまうと、
あとでシナリオ、登場人物、マップの形状などが変更した時に、
オープニングを作り直す必要性が出てくる事があります。

あまりに修正が多いと、その内に修正作業が面倒になって、制作を中断してしまう事があります。

ゲーム作品は、作品を公開するまでに、
オープニングからエンディングまでの全てが出来上がっていれば良い訳であり、
極端な話、オープニングの制作をゲーム制作の最後に行っても問題ありません。

オープニングの制作では、先にセリフの部分だけを設定しておき、
ゲーム内容(オープニング内容)が確定してから、マップの作成やキャラを動かす動作指定の設定、
効果音などの演出の設定、顔グラフィック・立ち絵・1枚絵の作成&表示設定を行うと、
効率の良いオープニング制作を行う事ができます。



オリジナルのゲームルールを用いたパズルゲームなどの説明書を作る場合、
早めに説明書を作ってしまうと、途中でゲームルールや操作方法が変わった時に、
再度説明書を作り直す必要性が出てきます。
そのため、説明書の作成はある程度作品が完成してから作った方が良いでしょう。



歩行グラフィックを自作する場合で、まだデザインなどが決まっていない場合は、
取りあえずRTPのキャラ画像をエクスポートして、ファイル名を変えてインポートし、
歩行グラフィックを仮設定しておいて、あとで同じファイル名で画像ファイルをインポートすれば、
ツクール内の設定はそのままで歩行グラフィックを簡単に変更する事ができます。



このようにあとで変更する可能性がある部分は後回し(仮設定)にして、
「これ以上は変更する事が無い」と言い切れる確定した部分から制作していく事で、
効率の良いゲーム制作を行う事ができます。
■マップの作成

マップを作成する際は、最初から完成形を作らずに、
初めは別のマップへ場所移動するだけの簡単なマップを作った方が良いでしょう。

簡単なマップ 完成形のマップ

初めから完成形のマップを作ってしまうと、
マップサイズを変更する時などに、以下のような修正作業が必要になります。
●下層チップの修正
●上層チップの修正
●マップイベントの追加、削除、設置場所の移動、キャラクターの動作指定の修正
●別のマップからこのマップへ移動する場所移動の修正
●マップの設定でマップサイズ(マスの数)を修正


またせっかく作ったマップを削除したり、
1階、2階、3階と階層構造になっているダンジョンマップでは、
1つの階を修正すると、他の階のマップも同時に修正する必要がある場合があります。
このため、マップの形状が未確定な場合は、初めから完成形のマップを作らない方が良いでしょう。



マップを作る手順としては、まず1つの町やダンジョンに必要なマップを全て用意し、
場所移動だけを設定して、全てのマップへ移動できるようにします。

そしてテストプレーを実行し、実際に全てのマップを歩いてみて、
マップの形状や移動距離などに問題が無いかどうかを確認してください。

次にゲーム進行に必要なイベント(謎解きなど)を設定してテストプレーを行い、
イベントがちゃんと動くかどうかを確認してください。

イベントの動作確認を終えて「これでOK!」となったら、
最後にタルなどのオブジェクトを設定してマップを完成させてください。
■敵の設定は後でもOK!

マップの作成と同時に敵の出現設定(エンカウント)を行っていく制作者がいますが、
最初から敵の出現設定を行っていくのは、あまりお勧めできません。

まず敵が出現すると、テストプレイに時間がかかるようになり、中々制作が進まなくなります。
特にイベント設定の動作確認をしている時には、別に戦闘バランスを確認している訳では無いため、
本当に戦闘する時間が無駄になってしまいます。

また戦闘バランスを考えながら設定しても、途中でマップの削除などを行った時に、
強さ1→強さ2→強さ3」と徐々に敵が強くなっていく設定が、
強さ1→強さ3」と急に敵が強くなってしまい、
戦闘バランスを設定し直す必要性が出てくる事があります。

まずはオープニングからエンディングまでのイベント設定を先に完成させた方が良いでしょう。
ゲーム進行に必要なボス戦などは、1〜2回の攻撃で倒せる状態にしましょう。

そしてイベント設定が完成したあとに、敵が出現する設定(戦闘バランスの調整)を行いましょう。



なお、テストプレー中に[Ctrl]キーを押しながら移動すると、
移動できないマスへの移動ができるようになる他、
敵の出現(エンカウント)を無効にする事ができます。
■データベースの設定

アイテムや特殊技能のメニュー画面の表示は、データベースに設定された順番で表示されます。

例えば、初期設定のデータベース「アイテム」の85番目に「薬草」を追加した場合は、
メニュー画面の表示では武器などの装備品の下に「薬草」が表示されます。

        




もしもアイテムメニューの上部に回復アイテムをまとめて表示する場合は、
データベースの最初の方に回復アイテムを設定する必要があります。


【より詳しいメニュー画面のアイテム・特殊技能の表示についての説明を見る】


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■必要に応じて「道しるべ」を作る!

次に行く場所が分かりづらい時には、何らかの「道しるべ」を作った方が良いでしょう。

■例1:地形の配置でプレイヤーの動きを制御する

マップ上の地形の配置を調整する事で、ある程度プレイヤーの動きを制御する事ができます。

以下の場合は、道なき状態になっていますが、
森に入ると敵がよく出る(敵が強い)」と言った先入観から森を避けて移動し、
結果的に次の目的に到着すると言った地形の配置です。



以下の場合は、森の地形に不自然な行き止まりを作り、
その行き止まりを進むと1マスだけ違う地形があると言った設定です。

あまり誘導している感じを出さず、
「プレイヤーが自力で見つけた」と思わせるような設定にすると良いでしょう。
■例2:どこかにカギが落ちている

この町のどこかにカギが落ちている」と言ったイベントを作る場合、
これだけの情報でカギを見つけるのは非常に難しいと言えます。

そこで「誰かに聞く」と言ったイベントを追加します。
しかし町に沢山の人がいる場合は多くの人と話さないといけなくなるので、
プレイヤーの負担(ストレス)が大きくなります。

そこで、
この町のお年寄りなら、カギの事を知っているかもしれない。
と言った感じに「お年寄り」と言ったキーワードを加えます。

こうする事でプレイヤーはお年寄りだけに話せば良い事になり、
カギを探すプレイヤーの負担を軽くする事ができます。

「誰かに聞く」以外の方法としては、犬が一定の場所をぐるぐると回っていたり、
地面がキラキラと光っているマスを設置する方法などが考えられます。
■例3:さり気なく次の行き先を話す

セーブして暫く経ってから再開した場合、
次にどこへ行けばよいのかが分からなくなる事」があります。

このような問題が発生した時の対策として、
町の人の会話に次の行き先が分かるようなセリフを入れておくと良いでしょう。
「町の北にある西の塔って、一度も行った事が無いんだよね。」
「最近夜になると西の塔で光を見る事があるんだけど、あの光は一体…。」


次の行き先を露骨に「西の塔へ行ってみたら」と言うのではなく、
あくまで雑談をしている中で、さりげなく次の行き先が分かる感じにした方が良いでしょう。

*補足*

次へ行く場所をあまりに親切に教え過ぎると、プレイヤーが次へ行く場所を探す楽しみが無くなり、
プレイヤーにとっては「ありがた迷惑」となって「作業的に移動する感じ」になってしまいます。
適度にバランス良くヒントを与える」のが重要であり、
この「適度にバランス良く」をうまく調整するのが制作者の腕の見せ所になります。


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■戦闘バランスについて

以下の条件が当てはまる場合は、戦闘バランスを見直した方が良いでしょう。

▼町の周りでお金稼ぎや経験値稼ぎが必要

次の場所へ進めるためにお金や経験値を稼ぐ必要があり、
20分以上も町の周りで戦闘を続けなければならない状態は改善した方が良いでしょう。

装備品は一番ベストな状態から1ランク下げた状態でも、
十分に先へ進めるくらいの戦闘バランスが望ましいです。
▼作業的な戦闘が続く

◆一撃で倒せるような弱い敵しか出ない。
◆同じ敵ばかりが出てくる。
◆数歩歩くたびに敵が出てくる。
◆異常に敵のHPが多かったり、頻繁に睡眠魔法などを使ってきて戦闘が中々終わらない。
◆敏捷性が高くて攻撃が当たらない&逃げられない事が多い。
◆通常攻撃の連打だけで戦闘終了。

このような作業的な戦闘が続く状態は改善した方が良いでしょう。
▼即死率が高い

ちょっと違う地形に入ったら、急に強い敵が出てきたり、
やたら即死魔法を使ってくる敵が頻繁に出てきたりと、
パーティーの全滅が起こりやすい状態は改善した方が良いでしょう。

特にセーブが自由にできない場合は、
パーティーの全滅によって何度もセーブポイントからのリスタートになるため、
プレイヤーの負担が大きくなります。

敵が強く、今はまだ行くべきでは無い洞窟などがある場合は、
洞窟の入り口に扉を設置して入れなくしたり、
洞窟近くの町の人が「あの洞窟には近づくな」と警告したりと、
プレイヤーの配慮を考えた方が良いでしょう。
▼敵の弱点を突かないと倒せない

「戦闘中に様々な攻撃方法を試して、敵の弱点を見つけて欲しい」

このような制作者の身勝手な考え方がプレイヤーには通用しない事があります。

RPGでは先の状態(次の町までどれくらい移動するのか)が分からないので、
基本的にMPや回復アイテムなどを節約して移動します。

もしも敵の弱点を設定する場合は、
プレイヤーが弱点を見つけやすい状態にした方が良いでしょう。

例えば「樹木のモンスターだから炎が効きそう」と言った直感的に分かりそうな弱点にしたり、
町の周辺にいるモンスターの弱点を教えてくれる町の人を置いたりする感じです。

特定の特殊技能しか効かない敵を出現させると、
主人公のMPがゼロになった時に倒せなくなるので、
このような場合は敵の敏捷性を減らして逃げやすくするなどの対策が必要です。
▼敵の種類が急に変わる

様々な敵の種類が登場する事は問題ありませんが、
しかしあまりに短時間(短距離)で様々な敵が登場するのは、
敵の特徴(弱点など)を覚えるのが大変になるため、あまりお勧めできません。

敵の出現は「敵A・敵B・敵C」→「敵B・敵C・敵D」→「敵C・敵D・敵E」と言ったように、
徐々に出現する敵の種類が変わっていくようにした方が良いでしょう。
▼レベルアップに制限を付けるのもあり!?

主人公のレベルの設定は必ずしもレベル1から始める必要はありません。

作品によっては、レベル10〜30などとレベルアップの範囲を狭めたり、
主人公のレベルを固定にして、装備品の変更やアイテムの使用による能力値の増加によって、
主人公の能力値を変える方法もあります。

レベルアップに制限を付けると、特に短編のRPGでは戦闘バランスが取りやすくなります。


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■テストプレーは何度も!そしてやり過ぎには注意!?

テストプレーは何度も繰り返しに行った方が良いでしょう。

制作途中のテストプレーでは、ある程度レベルを上げてからテストプレーを始めたり、
所持金を最大値まで増やしてからテストプレーを始めても良いですが、作品が完成する前には、
必ず何も特別な設定を行わない実際のプレイヤーと同じ条件でテストプレーを行ってください。

テストプレーでは、初めて作品をプレイする人の気持ちになってゲームを進めてください。
◆ゲームの進行に関係の無い町の人でも全員と2回以上は会話する。
◆何もアイテムが無いと分かっているツボやタルを全て調べる。
◆洞窟などで行き止まりと分かっている道でも必ず行くようにする。
◆炎が弱点の敵にあえて炎以外の攻撃を行うなど、「弱点が分からない」と言った想定で戦闘する。

テストプレーの中で…
「戦闘が多いな〜」
「敵が強いな〜」
「移動が面倒だな〜」

などのストレスを感じる部分がある場合は、何らかの改善を行った方が良いでしょう。



なお、制作者がテストプレーを何度も行っていると、
制作者がどんどんと制作中のゲームに慣れてしまい、
制作者がそのゲームの達人になってしまう事があります。

そんなゲームの達人が満足が行く難易度に仕上げてしまうと、
初めてプレイする人から見ると高難易度になってしまう事があります。

テストプレーを何度も行う事は大事ですが、やり込んだあとのゲームバランスの調整では、
特にゲームの序盤では「ちょっと簡単すぎるかな〜」と言ったレベルにしておかないと、
ゲームの序盤から高難易度になってしまい、ゲームの序盤で挫折するプレイヤーが多く出てしまいます。


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■オマケイベントの制作は最後に!

RPGでよくあるストーリには関係の無いオマケイベントの制作は最後に行いましょう。

オマケイベントの制作は中々楽しいもので、ついオマケイベントの制作にハマってしまい、
本編の制作が中々進まない事があります。

いくらオマケイベントを作っても作品が完成しなければ、
そのオマケイベントが日の目を見る事がありません。

まずはオープニングからエンディングまでを完成させて、
一応公開できるレベルになってから、オマケイベントの制作した方が良いでしょう。


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■余談

お時間があるようでしたら、ご覧ください。



■脳に刺激を!

そもそも「人はなんでゲームをやるのか?」と言った事を考えた場合、
YADOとしては「脳に刺激を与えるため」と考えています。

つまり「面白いと感じるゲーム」は「脳に刺激があるため」となり、
逆に「面白くないゲーム」は「脳に刺激が無いため」と言えそうです。
そしてどんなに面白いゲームでもその内にやらなくなるのは、
脳への刺激が減った(無くなった)」となるでしょう。

長編RPGの場合、「新しい展開を小出しする」は重要になるでしょう。
つまり定期的に「新たな展開」が発生するような作りにして、定期的に脳への刺激を与え、
「この先どうなるのだろうか?」と言ったワクワク感が継続するような作りにしないと、
最後までゲームをやってくれない可能性があります。
まあ「退屈に感じる時間帯を出来る限り無くす」と言った感じでしょうか。

以下は脳への刺激が得られにくい一例です。

対策
オープニングで全てを出し切った状態。
オープニングで主人公の生い立ちや旅の
目的などのプレイヤーが知りたい情報が
ほぼ全て分かる状態であり、オープニン
グ終了後は、新しい情報が出てこず…。
オープニングはゲームの入り口であり、
プレイヤーとしては
何をすれば良いのか(旅の目的)」と
初めにどこへ行けば良いのか」が分かれば、
それ以上の情報はあまり必要無いでしょう。
生い立ちなどの情報は、
ゲームの途中で仲間が加わった時に、
その仲間に話す形で見せれば良いでしょう。
30分間、何も進展が無い。
ただ「A→B→C」とチェックポイント
のように移動しているだけ。
移動途中に過去の出来事や、
生い立ちなどを話すシーンを入れたり、
敵側の現状が分かるシーンを入れたり、
新キャラや謎解きイベントを出現させたりと、
プレイヤーを飽きさせない工夫を行いましょう。
内輪ネタで勝手に盛り上がっている。
●特定の漫画やゲームを知らないと
 意味が分からないネタを多用。
●「○○だな」などの伏せ字を多用。
●地域限定のネタや方言、
 外国語や特定の者しか分からない
 専門用語を多用。
●制作時にブームになっていた物や
 制作当時の時事ネタを多用。
有名な漫画やゲームでも知らない人は必ずいます。
また有名な芸能人(YouTuber)やスポーツ選手なども
知らない人は必ずいます。
さらに制作時に流行った物や言葉を使用すると、
数年後にはその意味が分からなくなる事があります。
そのため、出来る限り元ネタが分からなくても、
十分に楽しめるように作った方が良いでしょう。
▼注意
有名なキャラクターや漫画を元ネタにしている場合、
その作品の絵だけでなく、セリフなどの文字データも
著作権が発生する事があります。

また有名人の写真や名前などを使用すると、
肖像権などの問題が発生する場合があります。

これらの問題を含んだ作品をコンテストなどに投稿
すると、規定違反で失格(削除)になる事があります。
▼著作権の補足
漫画や小説、音楽や絵画などの著作権の期間は、
2023年現在その作者が亡くなってから70年です。

例えば手塚治虫さんの作品は、
2059年まで著作権が発生します。

「源氏物語」のような著作権が切れた古い作品を
読みやすいように現代文に翻訳している場合や
海外の古い作品を日本語に翻訳している場合は、
その翻訳した者の著作権が発生します。

翻訳者の著作権も亡くなってから70年です。
そのため「古い作品だから使っても問題無い」と
安易に考えて使うのは危険です。

誰かの著作物だったものを使う場合は、
著作権の有無を確認した方が良いでしょう。
YADOがオセロゲームをコンテストに送った際、
主催者から「『オセロ』は商標の問題があるので
『オセロ』以外のタイトルに変えて下さい

と言われた事がありました。

商標まで気にかけるのは難しいと思いますが、
少なくともゲームタイトルに関しては、
同名のゲームタイトルが無いかどうかを、
ネットで検索して確認した方が良いでしょう。

作品を有料で販売する場合は、商標だけでなく、
使用素材の規約なども確認した方が良いでしょう。
(非営利のみ利用可能な無料素材も存在する)
人によっては不快に感じる内容がある。
●出血シーンや暴力シーン、
 いじめを連想させるシーンがある。
●特定の人種や宗教などに対する
 誹謗中傷や差別発言がある。
●歴史上の人物を面白おかしく扱う。
●幽霊が登場するなどのホラー系。
●下ネタ満載。(エロゲー)
ゲームは子供もプレイする可能性があるため、
過激な内容がある場合は、
「出血シーンや暴力シーンがあります」
「R−15指定」
「ホラー系」

などの情報を記載した方が良いでしょう。
▼注意
年齢制限があるゲーム(特にエロゲーなど)は、
コンテストの規約に触れるだけでなく、
レンタルサーバーの規約にも触れる可能性があり、
場合によっては削除対象になる事もあります。
▼歴史上の人物や出来事の扱いについて
歴史上の人物を扱う時に、あまりにも扱いが酷いと、
その人物の子孫(一族)や出身地の住民などが不快感を
示す可能性があります。

また実際にあった事件や事故、災害や戦争なども安易
に扱うと、不快に感じる者が出てくる事があります。



■予想を裏切れ!

プレイヤーは先の展開を予想しながらプレイしますが、
その先の展開が予想通り過ぎるとガッカリする事があります。

例えば「悪いヤツだと思っていたら実は良いヤツだった(またはその逆)」は、
一見プレイヤーの予想を裏切っているように見えますが、
そのような展開は今までにゲーム・小説・ドラマなどでよく使われてきたので、
「予想を裏切る」と言うほどのものではないでしょう。

予想を裏切るには「予想しにくい展開」を作ると良いでしょう。
例えば「主人公が良い事をしているようで、実は悪い事をしているように見える」や、
「あるキャラクターは正しい事を言っているが、何かがおかしいと感じる」と言ったように、
ゲームを進めていくと徐々に矛盾点や疑問点が出てくるような展開は、
先の展開を予想するのは難しくなります。

また「このキャラクターには何かあるのでは?」と思わせて結局何もなく「ただの正義感だった」など、
「実は何もなかった」と言った展開もある意味予想を裏切る展開であると言えそうです。

いきなり状況が変わる「急展開」を入れるのは良いですが、
ただプレイヤーが予想できない急展開はあまりお勧めできません。
例えば人間と魔物が戦うファンタジー世界に急に宇宙人が攻めてくるSF展開になるなどです。
前々から「宇宙人がいる(かも)」と言った事前情報があればまだ良いのですが、
いきなり宇宙人が登場する急展開では、プレイヤーがガッカリするかもしれません。

予想できる範囲で予想を裏切る」、
何でもないセリフに実は重要な意味があった」など、
ヒントを出しつつ、プレイヤーの予想を裏切る展開へ持っていくと、
プレイヤーが楽しくゲームができる可能性が高くなります。



■それは必要ですか?

制作者が「良い」と思って設定したものが、必ずしもプレイヤーから見て「良い」とは限りません。

内容 問題点
宝箱の中身が
ランダムに変わる
1回しか開けられない宝箱では、ランダムの意味がありません。
多分ランダムの設定である事すら気付きません。
ダンジョンに入る度に何度も宝箱が開けられる場合や、
周回プレイ(クリア後に再び最初からプレイできる)がある場合は、
ランダムの設定が有効のように思えますが、
ランダムにする事でアイテムの出方に偏りが出て、
ゲームの難易度が大きく変わってしまう可能性があります。
まあ結局の所、制作者の自己満足の仕様で終わりそうです。
大量の町の人 必ずしも「町の人が多い=良い」ではありません。
プレイヤーは誰が有益な情報を話すのかが分からないので、
一応町にいる全ての人に話しかけ、さらに状況が変化した時には、
もう一度全員と話しかける作業を行います。
そのため、頑張って町の人を大量に設定しても、
プレイヤーにとってはありがた迷惑になる可能性があります。
巨大なマップ 数百マス×数百マスの巨大なマップは、
プレイヤーにとっては移動が大きな負担になるので、
無意味に大きなマップを作るのは止めた方が良いでしょう。
町のマップは、何度も町へやってくるため、
頻繁に訪れる場所(宿屋や道具屋など)は、
出来る限り町の入り口近くに設定した方が良いでしょう。
移動に時間がかかる事が多い場合は、
瞬間移動(ショートカット移動)ができるようにしたり、
ダッシュ機能を付けたりする対策が必要になるかもしれません。
失敗したら即死 失敗したら即死するイベントは、
一見スリルがある面白そうなイベントに見えますが、
実際には単にプレイヤーのストレスになるだけの、
制作者の自己満足イベント」になる可能性が高いです。
特にセーブポイントが決められている場合は、
その現場まで行く手間が加わるため、よりストレスになりやすいです。
制作者が「10回に1回は成功する」と言っているようなものは、
絶対に改善した方が良いでしょう。
マルチエンディング 以下のようなマルチエンディングは少々問題に感じます。
●セリフが2〜3行変わっただけで1個のエンディングとしてカウント。
●マルチエンディングの分岐点が判らず、
 何回やっても1種類のエンディングしか見れない。

●1回クリアするのに数十時間かかるため、
 とても複数のエンディングを見る気になれない。

●本編の出来が悪く、エンディングまでやりたいとは思えず、
 「マルチエンディングを作る暇があったら、
  もう少し本編の制作を頑張って欲しかった」と言いたくなる出来。


必ずしも「マルチエンディング=良い」と言う訳ではありません。
分岐が多い場合やプレイ時間が長くなる場合は、
周回プレイの導入や分岐点からのリスタートなど、
マルチエンディングが見やすい環境を整えた方が良いでしょう。



■予想外の低評価にショックを受けるな!

プレイヤーの評価は、時に制作者が予想だにしなかった低評価になる事があります。

例えば自作戦闘システムを導入している場合、制作者としては苦労して作っているため、
少々出来が悪くても「こんなに頑張った!」と言う事で一定の自己評価を行います。

しかしプレイヤーは制作中の苦労などは知らないので、
純粋に戦闘システムの出来栄えだけを見て評価します。
そのため、少々出来の悪い戦闘システムには、容赦ない厳しい意見を言ってくる場合があります。

また「BGMが合っていない」と言う理由で低評価を受けたり、
親切に細かく書いた説明書が逆に「説明が長い」と言う理由で低評価を受けたりと、
制作者が予想だにしなかった部分で低評価を受ける場合があります。

しかしそのような厳しい意見を踏まえて、次の作品に活かしていくのがゲーム制作と言えるので、
厳しい意見を頂いてもめげずに頑張って次の作品を制作してください。


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