RPGツクール2000/初心者【サイトトップへ戻る】 ■初心者への制作アドバイス (更新:2023/02/03) ツクールの初心者の方への制作アドバイスです。 作品制作の参考になれば幸いです。
■簡単にできます…の注意点 ツクールなどのソフトウェアではよく、 「簡単にできます」「簡単に作れます」と言った宣伝文句を見かける事があります。 ゲーム作品を完成させるには、様々な作業が必要になります。
ゲーム制作は基本的に上記の作業を全て一人で行っていくので、とにかく制作に時間がかかります。 例えば1箇所の町やダンジョンを作るのに1週間かかるとしたら、 町やダンジョンを5箇所作るだけで1か月以上の制作時間がかかります。 またオープニングを作るだけで1か月以上かかったり、 2週間以上かけて作成した1箇所のダンジョンを全て作り直しになったり、 原因不明のバグが1週間かかっても直らないなど、想像以上に制作時間がかかります。 ネット上に公開されているツクール作品も時間をかけて作られている事が多く、 またツクールの使い方が分かっている状態でゲームを制作しているので、 ツクールの初心者(ゲーム制作が初めての方)が同じツクールを買ったとしても、 すぐに同じレベルの作品が作れる訳ではありません。 ▲トップへ戻る▲ ■まずは短編! 初心者の方がツクールを購入してすぐに長編RPGを作ろうとする場合があります。 もちろん購入してすぐに長編RPGを作り始めても問題ありませんが、 しかし様々な理由によって、制作が中断する事があります。 以下は制作が中断する一例です。
「途中で制作が中断しても良いので、とにかく自分が作りたい作品を作りたい!」 と考えている場合は、好きなようにどんどん作っていけば良いでしょう。 しかし「完成させる(公開できる状態にする)」を目標にしている場合は、 ツクールに慣れない内は1時間程度でクリアする事ができる短編から作り始める事をお勧めします。 またゲームバランスの調整なども比較的容易に行う事ができるでしょう。 どうしても初めから長編を作りたい場合は、 「第一章」「第二章」などとキリの良い所まで作っていく方法が良いでしょう。 プレイヤーの反応をうかがう事ができます。 時には一から作り直すくらいの修正が必要になる事もあります。 万が一制作が中断しても「第一章のみ(未完)」として公開する事ができ、 せっかく作成した作品が完全に無駄にはならなくなります。 ちなみに「長編=良い」と言う訳ではありません。 ゲームを始めて10分もしない内に「ああ、これはダメだな」と見切りを付けて、 ゲームをやめてしまう事もあります。 *補足* 何らかのコンテストに応募する時に、体験版で公開した作品は応募できない事があります。 コンテストへ応募する予定がある作品を体験版で公開する場合は、 必ずコンテストの規約を確認した方が良いでしょう。 ▲トップへ戻る▲ ■設定資料を作ろう! 計画的に制作を進めていく場合は、制作を始める前に設定資料を作った方が良いでしょう。 設定資料の作成は、紙とペンで書いても良いですし、 パソコンやスマホにテキストデータで残すのも良いでしょう。 世界マップのイメージなどをペイントソフトで画像データにして残すのも良いでしょう。 とにかく目で見える形で残す事が大事になります。
▼進行不能バグ・無敵バグの補足 進行不能バグとは、例えば… 「アイテムAを取るのにアイテムBが必要」 「アイテムBを取るのにアイテムAが必要」 と設定すると、両方を取る事ができなくなり、 ゲーム進行に必要なアイテムの場合は、進行不能バグになります。 またゲーム進行に必要なアイテムを取らないでダンジョンをクリアし、 そのダンジョンに二度と入れなくなる場合も、進行不能バグになります。 無敵バグとは、例えばRPGの場合は、 特定のアイテムや特殊技能を使うとボス戦でもダメージを受けなくなり、 あとはただ決定キーを連打するだけで倒せるような状態の事を言います。 これが「攻略方法」となっている場合は「バグ」ではありません。 その他に矛盾バグと言ったものもあります。 例えば主人公Aがパーティに加わるイベントをわざと実行しないで先へ進み、 そしてパーティに主人公Aがいない状態で主人公Aが会話するシーンがあった場合は、 矛盾バグになります。 これらのバグは内容によっては作品全体で大規模な修正が必要になったり、 ゲームルールそのものを変えないといけない事もあり、 数か月制作したあとに「制作中断」になる事もあります。 ▼設定資料を見て確認して欲しい所 設定資料を見て確認して欲しい所は「何度もプレーしたくなるゲームになっているかどうか」です。 「即死イベントが多い」 「ヒントが無い難解な謎解き」 「30分間ひたすら移動し続ける」 などの場合は、せっかく作品を完成させても最後までプレーしてくれる確率が低くなります。 ストーリーの矛盾や無駄な行動が無いかどうかをチェックして、 「これなら何度でもプレーしたくなる」と言った状態になったら、 実際にツクールで制作を始めると良いでしょう。 なお、ゲーム作品の制作では、制作者が何度もテストプレーを行う必要があるため、 制作者自身が何度もプレイしたくなるような作品にしないと、 最後まで制作意欲が持たなくなる可能性があります。 ▲トップへ戻る▲ ■計画的な制作を! 計画的に制作を進める事で、制作時間を有効に活用する事ができ、 より早く作品を完成させる事ができます。
▲トップへ戻る▲ ■必要に応じて「道しるべ」を作る! 次に行く場所が分かりづらい時には、何らかの「道しるべ」を作った方が良いでしょう。
*補足* 次へ行く場所をあまりに親切に教え過ぎると、プレイヤーが次へ行く場所を探す楽しみが無くなり、 プレイヤーにとっては「ありがた迷惑」となって「作業的に移動する感じ」になってしまいます。 この「適度にバランス良く」をうまく調整するのが制作者の腕の見せ所になります。 ▲トップへ戻る▲ ■戦闘バランスについて 以下の条件が当てはまる場合は、戦闘バランスを見直した方が良いでしょう。
▲トップへ戻る▲ ■テストプレーは何度も!そしてやり過ぎには注意!? テストプレーは何度も繰り返しに行った方が良いでしょう。 制作途中のテストプレーでは、ある程度レベルを上げてからテストプレーを始めたり、 所持金を最大値まで増やしてからテストプレーを始めても良いですが、作品が完成する前には、 必ず何も特別な設定を行わない実際のプレイヤーと同じ条件でテストプレーを行ってください。 テストプレーでは、初めて作品をプレイする人の気持ちになってゲームを進めてください。
テストプレーの中で… 「戦闘が多いな〜」 「敵が強いな〜」 「移動が面倒だな〜」 などのストレスを感じる部分がある場合は、何らかの改善を行った方が良いでしょう。 なお、制作者がテストプレーを何度も行っていると、 制作者がどんどんと制作中のゲームに慣れてしまい、 制作者がそのゲームの達人になってしまう事があります。 そんなゲームの達人が満足が行く難易度に仕上げてしまうと、 初めてプレイする人から見ると高難易度になってしまう事があります。 テストプレーを何度も行う事は大事ですが、やり込んだあとのゲームバランスの調整では、 特にゲームの序盤では「ちょっと簡単すぎるかな〜」と言ったレベルにしておかないと、 ゲームの序盤から高難易度になってしまい、ゲームの序盤で挫折するプレイヤーが多く出てしまいます。 ▲トップへ戻る▲ ■オマケイベントの制作は最後に! RPGでよくあるストーリには関係の無いオマケイベントの制作は最後に行いましょう。 オマケイベントの制作は中々楽しいもので、ついオマケイベントの制作にハマってしまい、 本編の制作が中々進まない事があります。 いくらオマケイベントを作っても作品が完成しなければ、 そのオマケイベントが日の目を見る事がありません。 まずはオープニングからエンディングまでを完成させて、 一応公開できるレベルになってから、オマケイベントの制作した方が良いでしょう。 ▲トップへ戻る▲ ■余談 お時間があるようでしたら、ご覧ください。 ■脳に刺激を! そもそも「人はなんでゲームをやるのか?」と言った事を考えた場合、 YADOとしては「脳に刺激を与えるため」と考えています。 つまり「面白いと感じるゲーム」は「脳に刺激があるため」となり、 逆に「面白くないゲーム」は「脳に刺激が無いため」と言えそうです。 そしてどんなに面白いゲームでもその内にやらなくなるのは、 「脳への刺激が減った(無くなった)」となるでしょう。 長編RPGの場合、「新しい展開を小出しする」は重要になるでしょう。 つまり定期的に「新たな展開」が発生するような作りにして、定期的に脳への刺激を与え、 「この先どうなるのだろうか?」と言ったワクワク感が継続するような作りにしないと、 最後までゲームをやってくれない可能性があります。 まあ「退屈に感じる時間帯を出来る限り無くす」と言った感じでしょうか。 以下は脳への刺激が得られにくい一例です。
■予想を裏切れ! プレイヤーは先の展開を予想しながらプレイしますが、 その先の展開が予想通り過ぎるとガッカリする事があります。 例えば「悪いヤツだと思っていたら実は良いヤツだった(またはその逆)」は、 一見プレイヤーの予想を裏切っているように見えますが、 そのような展開は今までにゲーム・小説・ドラマなどでよく使われてきたので、 「予想を裏切る」と言うほどのものではないでしょう。 予想を裏切るには「予想しにくい展開」を作ると良いでしょう。 例えば「主人公が良い事をしているようで、実は悪い事をしているように見える」や、 「あるキャラクターは正しい事を言っているが、何かがおかしいと感じる」と言ったように、 ゲームを進めていくと徐々に矛盾点や疑問点が出てくるような展開は、 先の展開を予想するのは難しくなります。 また「このキャラクターには何かあるのでは?」と思わせて結局何もなく「ただの正義感だった」など、 「実は何もなかった」と言った展開もある意味予想を裏切る展開であると言えそうです。 いきなり状況が変わる「急展開」を入れるのは良いですが、 ただプレイヤーが予想できない急展開はあまりお勧めできません。 例えば人間と魔物が戦うファンタジー世界に急に宇宙人が攻めてくるSF展開になるなどです。 前々から「宇宙人がいる(かも)」と言った事前情報があればまだ良いのですが、 いきなり宇宙人が登場する急展開では、プレイヤーがガッカリするかもしれません。 「予想できる範囲で予想を裏切る」、 「何でもないセリフに実は重要な意味があった」など、 ヒントを出しつつ、プレイヤーの予想を裏切る展開へ持っていくと、 プレイヤーが楽しくゲームができる可能性が高くなります。 ■それは必要ですか? 制作者が「良い」と思って設定したものが、必ずしもプレイヤーから見て「良い」とは限りません。
■予想外の低評価にショックを受けるな! プレイヤーの評価は、時に制作者が予想だにしなかった低評価になる事があります。 例えば自作戦闘システムを導入している場合、制作者としては苦労して作っているため、 少々出来が悪くても「こんなに頑張った!」と言う事で一定の自己評価を行います。 しかしプレイヤーは制作中の苦労などは知らないので、 純粋に戦闘システムの出来栄えだけを見て評価します。 そのため、少々出来の悪い戦闘システムには、容赦ない厳しい意見を言ってくる場合があります。 また「BGMが合っていない」と言う理由で低評価を受けたり、 親切に細かく書いた説明書が逆に「説明が長い」と言う理由で低評価を受けたりと、 制作者が予想だにしなかった部分で低評価を受ける場合があります。 しかしそのような厳しい意見を踏まえて、次の作品に活かしていくのがゲーム制作と言えるので、 厳しい意見を頂いてもめげずに頑張って次の作品を制作してください。 ▲トップへ戻る▲ |